朝を楽しむ朝美人アンバサダーのみなさんによるスペシャル連載コラム。月に30冊本を読み、哲学書を愛読している倉口ゆうみさんが、初心者さんでも読みやすい哲学書を厳選してご紹介します。(全3回)
おはようございます。朝美人アンバサダーの倉口ゆうみ(@yuumi__kuraguchi)です。
突然ですが皆さんは、哲学と聞いてどのようなイメージを持たれますか?
「難しそう」「興味はあるけれど…」「なんだか回りくどそう…」このようなイメージを持たれているかもしれません。
…何を隠そう、そういう私がこう思っていました。
しかし、哲学は「自分に自信がない」「SNSとの付き合い方が分からない」「将来が不安」「なんとなく落ち込んでしまう…」そんな現代の人が抱えやすい悩みにこそヒントをくれる知恵が沢山詰まっています。
と、いうことで、月に30冊本を読み、愛読書が哲学書の筆者が、全3回にわたり初心者さんでも読みやすい哲学書を厳選して紹介していきます。
第1回目の今回は、入門編にぴったりな一冊をシェアしますので、ごゆるりとお付き合いくださいませ^^
体調とメンタルのバランスを崩して半年休職した時に出合ったのが哲学
先に少し、私のお話しをさせてください。
私は昨年の秋に体調とメンタルのバランスを崩し、仕事を無期限で休んでいました。
しかし、フリーランスとして活動していたので「周りから置いていかれるのではないか」「皆がんばっているのに休んでいる場合じゃない」と、心の中は不安が募る一方で休んでいても気持ちはずっと休まらない日々を送っていました。
そんな時、図書館でふと目があったのが、とある哲学の本。
なぜかその本に惹かれて読み進めると、自分の自信のなさや、周りと比べて悩んでいる今の私に本質的なことを教えてくれそうと感じ、夢中で読み進めました。
その本をきっかけに、休職している間はずっと様々な哲学書を読み漁りました。
今思うと、自分が休んでいる時だからこそ哲学の本が目に留まったのだと思います。
忙しく働いている時であればハウツー本や時間の管理などの実用的なものに目が留まっていたはずです。
その時間があったからこそ、今の私は休む前よりもずっと自分と向き合う力がついて、立て直す術も色々持てるようになりました。(もちろん落ち込むこともありますが)
そう、哲学って自分と向き合う中で必要になってくる「考える力」を育んでくれるんです。
「哲学」とは何?
さて、話を哲学の話に戻しましょう。そもそもの話…哲学とは何なのでしょうか。
『哲学は、「philosophia(フィロソフィア)が」を語源とする。「知を愛する」という意味のギリシャ語だ。本来の哲学とは、「考えることを愛する」こと。自分がどのように考え、どのような目的を持って生きていくのか、自分の頭で根本から考えることが「哲学」。そして、その考えるヒントを与えてくれるのが、過去の哲学者たちが一生をかけて考え続けた成果ともいえる哲学書であり、哲学の歴史なのだ』
―監修 平原卓 マンガ 柚木原なり『マンガで実用 使える哲学』より
悩みやすい、深く考えてしまう…そう悩む方も少なくないと思いますが、そうやって自分に想いを馳せて悩んだり考えたりする時間こそ、哲学をしているということなのではないかと思います。
これを読んでいるあなたが、もし、考えすぎることで悩んでしまうのであればそれは哲学をする才能を持っているということです!
ちょっとだけ、考える方向の矢印を変えてあげればいいんです^^
自分と向き合うために哲学的思考が役に立つ?!
例えば、哲学の側面の1つに、悩みの本質的な部分は何か?を考えるという部分があります。
例)「時間をうまく使えて色々こなせている人が羨ましい。私は全然時間をうまく使えない…」という悩みに対して、どうしたらうまく時間を使えるのか?というハウツーではなく「そもそも私は時間をうまく使って沢山のことをこなすことを本当にしたいと思っているのか?それに対して喜びを感じるのか?」と自分に問うて考えていくのが哲学。
人生を善く生きるためには、自分と向き合うことが不可欠になります。
でも、「自分と向き合うってどうしたらいいのだろう」と思いませんか?(私はすごく思いました。)
自分と向き合うというのはそれぞれ解釈が違うと思いますが、私は「本当のところ私はどう思ってるの?」と、世間の普通や周りの価値観にとらわれず自分の本音を出すことだと思います。
哲学の考え方は、例で説明したように、本質的な部分を探っていくため自分と向き合う時に「そもそも私はこれに喜びを感じている?世間の価値観じゃない?」と、そもそもを疑いながら、そのうえで自分はどう思うか?と考えるクセがつくので、自分の軸を作れるようになると感じています。
とはいえ、悩んでいる渦中はしんどいもの。
考える過程で感じたことが自分の財産になりますが、悩みの渦に飲み込まれるとどんどん思考が悪い方に引っ張られてしまうこともしばしば…。
そんな時こそ、哲学書の出番です!
哲学の世界の扉を開くのにオススメな入門書と、選ぶポイント
哲学書と一口にいっても様々な本があります。
一人の哲学者の考えを述べているもの、その本のテーマに関して様々な哲学者の考えを述べるもの、筆者と悩める人の対話形式で進んでいくもの…など様々です。
そして、哲学の本は知を愛するということだけあって、本によってはすごく難しくとっつきにくいと感じるものも正直あります。
本との相性はあると思いますが、様々な哲学者を読んできた筆者が入門書として勧めるならば、下記の3つのポイントを押さえたものがオススメです!
【1】文字だけではなくイラストや漫画で読みやすい工夫がされているもの
【2】自分の悩みと近い題材で話が進むもの
【3】一人の哲学者だけについて書かれたものではなく様々な哲学者の考えを知れるもの
これを踏まえたうえで筆者のイチオシ入門書はこちら↓
『マンガで実用 使える哲学 暮らしに役立つ基礎知識』
マンガで実用 使える哲学 (マンガで実用シリーズ) | 平原 卓 |本 | 通販 | Amazon
監修:平原卓 /漫画:柚木原なり
出版社:朝日新聞出版
前述した図書館で出合った本というのがこの本です。
マンガやイラストが沢山で視覚的に見やすい工夫が沢山されていますし「SNSとうまく付き合うには?」「人を羨むのはなぜ?」「生きることに不安を感じるのはなぜ?」など、現代で抱きやすい悩みについて、様々な哲学者がその悩みを解決するヒントとなる言葉をかけてくれる形式になっていて、自分ごとに置き換えて読めるので哲学が身近に感じる内容です。
マンガの部分だけを読んでも分かる内容になっていますが、気になる哲学者がいたら、その哲学者を深く知れたり、古代から超現代までの哲学史を知ることもできます。
個人的には、いろんな哲学者の考えに触れてから気になる哲学者について書かれた著書を読むと、その時の自分に必要な知恵を知ることができて理解も深まりやすいと感じています。
こちらの本は哲学の最初の扉を開くのにぴったりな一冊♪
1つのテーマについて数ページで解説してくれるので、朝時間にも読みやすい内容です。
読書にぴったりな季節が到来したので、ぜひコーヒー片手に哲学書の世界の扉をひらいてみてくださいね^^
※参考文献
『マンガで実用 使える哲学 暮らしに役立つ基礎知識』
監修:平原卓 /漫画:柚木原なり
出版社:朝日新聞出版
HPでも本について紹介しているので、よければチェックしてみてくださいね♪
HP:「本と、薬膳と、コーヒーと」https://yumi-kurara.link/wp/
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【プロフィール】倉口ゆうみさん/ゆーみんの薬膳メンタル学主宰/国際薬膳調理師
人生について友人と語り合うこと、哲学書を読むのが趣味。朝はコーヒー片手に自分と向き合う時間#自分を深める自由研究 をするのが日課。普段は薬膳の講師をしたり主婦業を楽しんでいます。最近、分子栄養学の資格も取得。食と健やかさを研究することがライフワークです。繊細なのに体育会系な熱いハートも持っていてなんでも深めたいオタク気質。まったりのんびり過ごすのが好きです。夫と保護猫ちゃんと暮らしています。
Instagram:@yuumi__kuraguchi
blog:https://yumi-kurara.link/wp/
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