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風と光と雲のラブレター

 
雲がどんどん流れていく夏の朝
雲がどんどん流れていく夏の朝

朝の散歩のとき、雲の写真を夢中になって撮っていたら、「クモノシャシンヲトテルノデスカ? オモシロイ!」と声が。自転車に乗って通りかかった外国人の男性でした。

夏の朝、流れる雲、自転車の素敵な外人さん。これだけでハッピーになる。……なんだっけ、この感じ。思い出した。そう、『モンフィーユ』だったと気づきました。

『モンフィーユ』の著者、美術作家の永井宏さんが昨年亡くなってから、大好きだったこの本を開いていませんでした。だけど、これほど「朝時間」にぴったりの本はほかにないと思うのです。ページをめくると、朝のすがすがしい空気を伝える言葉が飛び込んできます。

 

20120801

モンフィーユ
著者:永井宏
出版社:アノニマスタジオ

白い山がモンブランなら、葉山は山と葉っぱでモンフィーユ。こんな素敵なことを考えついた永井さん。湘南・葉山の海辺の一軒家で見つけた小さな発見や楽しい思いつきが、風が時おり運んでくれる便りのようにつづられています。

朝早く砂浜の端から端まで残した自分だけの足跡、真新しいシャツの心地よさについての考察、海岸回りのバスから見えるいつもと違う景色、それから、浜辺にブックストアがあればいいね、なんてことも。

モンフィーユの「朝時間」は、海から上がったときに浴びるシャワー。

体にたくさんくっついている太陽の光を洗い流すのだそうです。
本のお供には、冷やした桃をいかがですか。

光と風のにおいのするラブレターがみなさんに届きますように。

Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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