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茨木のり子詩集『落ちこぼれ』

 

今日のカフェボンボンは、『落ちこぼれ』

詩人・茨木のり子の心揺さぶる詩集です。「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感受性くらい」「倚りかからず」「落ちこぼれ」など33篇を収録しています。

20140121

茨木のり子詩集 落ちこぼれ(詩と歩こう)
著者:茨木のり子/画:はた こうしろう/選・著:木内喜久雄
出版社:理論社

茨木のり子詩集の中でもこの本に魅かれるのは、はた こうしろうさんの挿し絵のせいかもしれない。詩と詩のあいだに子どもたちが踊る。生き生きと、まっすぐな心で、落ちこぼれなんていないさって笑ってるように。

だけどどうしてかな。子どものそばにはトランクや麦わら帽子があって、彼らはどこか遠くに行こうとしているみたい。

はじめての町に入ってゆくとき
わたしの心はかすかにときめく
(「はじめての町」より)

はじめての町の見なれぬ山や川に、パミール高原に、粉雪や鶴の羽ばたき、マザー・テレサの瞳に、茨木さんは「澄んだもの」を見て詩を書き続けた。まっさらなものたちに出会える詩集です。

「朝時間」にお届けしたい言葉は、「汲む」の一節から。

大人になってもどぎまぎしたっていいんだな

BONBON176

Love, まっこリ〜ナ

 

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Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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