今日のカフェボンボンは、カエルの日にちなんで、蛙の詩で有名な草野心平の詩集を。
明治生まれの詩人の傑作106篇を厳選した文庫詩集です。
『草野心平詩集』
著者:草野心平
出版社:角川春樹事務所
子どもの頃に教科書で知った蛙の詩。ずいぶん変わった詩!と思ったけれど、言葉がグイグイと迫ってくるようで、詩って自由なんだと思わずにはいられなかった。
あらためて読むと、蛙も人も生きているんだという実感がわいてくる。強烈な痛みと喜びをともなって。
るるり。
りりり。
るるり。
りりり。
(「おれも眠ろう」の一節)
独特の擬音が繰り返される詩は、日本語の五感の面白さを存分に味わえるのに、どこか遠い外国の、広い広い大地から生まれた言葉のように感じるのが不思議です。銅版画家・早川純子さんの絵は、詩のイメージ通りユーモラスで堂々としています。
本書の「朝時間」は、「さようなら一万年」より。
楽譜のおたまじゃくしの群が一列。
しずかに。
しずかに。
動いている。
Love, まっこリ〜ナ