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詩集のなかに見つけた朝は

 

今日のカフェボンボンは、『長田弘詩集』

大きな木、夜明け前の鳥の声、ハチミツやブドー酒、朝の食卓。
生きるよろこびは、すぐそこにあると感じる詩集です。

BONBON309

大好きな詩集に「朝」を見つける。

***  ***  ***

それはいつでもきみの目の前にある。
ベーコン・エンド・エッグスとトーストの
きみの朝食のテーブルの上にある。(「テーブルの上の胡椒入れ」より)

いつも読み返すのは、「何かとしかいえないもの」という詩。

それは日曜日の朝のなかにある。
それは雨の日と月曜日のなかにある。(「何かとしかいえないもの」より)

“何かとしかいえないもの”ってなんだろう?
もやにけぶる雨の朝、見つけたと思った。

それは光や色や匂いにふっと感じるもの。
誰かの声やまなざしのなかにも見つけると、
ドキドキして胸が弾む。

何かとしかいえないものは、いちばんその人らしい部分。
寝癖のついた髪や目尻のしわも。

言葉にしたらきっと消えてしまうなにか。

詩のしめくくりは一杯のコーヒー。
“それはきっと二杯めのコーヒーのなかにある。”

『長田弘詩集』(著者:長田弘/出版社:角川春樹事務所)
『長田弘詩集』(著者:長田弘/出版社:角川春樹事務所)

Love, まっこリ〜ナ

 

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朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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