今日のカフェボンボンは、『となりの宇宙人』。
奇想天外な傑作短編がずらり!作家・半村良の破天荒ぶりを味わえる作品集です。表題作のほか「ボール」「ビー」「悪魔の救済」など10の短編を収録しています。
『となりの宇宙人』
著者:半村良
出版社:河出書房新社
『となりの宇宙人』っていうタイトルからしてすごいと思いません? 最初から日常を超越していて、おかしくて笑えてきてしまう。
空飛ぶ円盤の事故で地球に不時着した宇宙人に、近くのアパートの住人たちが親切にあれこれと世話をやく。
宇宙人:「すみません、どうも」
地球人:「嫌だ、宇宙人じゃない」
宇宙人:「上でちょっと事故がありまして」
地球人:「俺、外人は苦手だ」
なんて言いながら、部屋に運んで看病しちゃう。そのうち、宇宙人と地球人の壁を越えて情もわいてくる。奇想天外な着想と人情味がじんわりと効いたストーリーは、落語に通じるところがあるんです。
私が初めて読んだ半村良さんの作品は『石の血脈』(集英社)でした。秘密結社や狼男、吸血鬼などが次々出てくる、エロティックで壮大な伝奇SF小説。めくるめく半村良ワールドへの入り口でした。
今日も天候が不安定です。
みなさん、激しい雨や雷に気をつけてくださいね!
Love, まっこリ〜ナ