今日のカフェボンボンは、『図書館の魔法』。
英国を舞台に本を支えに生きる少女を描いたファンタジックな物語。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、英国幻想文学大賞を受賞した感動作です。
双子の妹を亡くした15歳の少女モリ。喪失感に苦しむモリの支えは本を読むこと。
狂気にとらわれた母親やなじめない寄宿生活に押しつぶれそうになりながらも、「本さえあれば、わたしはどんなことでも我慢できる」と日記につづるモリ。SFやファンタジーとの出会いや読書クラブが、孤独なモリの心のよりどころとなっていく……。
彼女のお気に入りは、カート・ヴォネガット・ジュニアやアーシュラ・K・ル・グィン。とくにル・グィンの『風の十二方位』は、母親から逃れる時に命からがら持ち出したほど大切な本なのだ。
物語の冒頭からラストまで、SF作品への愛がいっぱい。次から次へと言及される本とモリの感想を読むのが楽しくってしかたなかった。
『図書館の魔法 上』
著者:ジョー・ウォルトン/訳:茂木健
出版社:東京創元社
『図書館の魔法 下』
著者:ジョー・ウォルトン/訳:茂木健
出版社:東京創元社
Love, まっこリ〜ナ
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