【朝の恋愛小説:やっぱり朝は二度寝が好き 】 Vol.31 もう大丈夫

 

【朝の恋愛小説】 Vol.31 もう大丈夫

「わたし、プロポーズされた」

いつになく早い返信だった。
びっくりなっしーのスタンプで。

「まだ返事してないけどね。雪乃はあの後、藤井君とどうだったの?」

雪乃は、聞いて欲しかったかのように、ものすごいスピードで、メッセージを送ってきた。
2人でバーに行き、懐かしくて色々話をして、その成り行きで———。

2人が訪れたというバーは、私の憧れの場所だった。

何でも大切にとっておけばいいってものじゃない。

雪乃はまだ話したそうだったけど、途中でおやすみのスタンプを送った。

誠士がいなかったら、かなり落ち込んだけど、なんとか大人のフリをすることができた。

こんな時に甘えるのは反則だけど、誰かに甘えなくては今日を終われなかった。だから、「おやすみなっしー」とだけ送った。誠士に。

誠士は、ハートを送ってきた。

ちょっとずつ、誠士とのこと、前向きに考えよう、そう言い聞かせてアプリの起床時間設定を30分早めた。

(この小説は、毎日更新です。続きはまた明日!)

 

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物語の登場人物

立川萌乃(もえの) 28歳

静岡出身。銀行の一般職。趣味で、フラワーアレンジメントをならう。早起きできる朝美人に憧れている。

新城雪乃(ゆきの) 28歳

萌乃と同じ高校時代からの友人。なんでも出来る格好いい人物として萌乃からは頼りにされている。

藤井倫太郎(りんたろう)28歳

萌乃、雪乃と同じ高校のサッカー部出身で東京の大学へ進み、留学。外資系投資銀行につとめるいわゆるエリート。

木村ことみ 28歳

萌乃の同期で、同じ支店にずっと勤めている。常識人であり現実主義者。

柳原誠士(せいじ)28歳

萌乃とことみの同期入社である、総合職の銀行マン。

近藤裕太(ゆうた)24歳

萌乃がフラワーアレンジメントの教室の隣にあるパーソナルトレーニングスタジオのトレーナー。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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