【朝の恋愛小説:やっぱり朝は二度寝が好き 】Vol.3 予期せぬお誘い

 

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雪乃からはこうだ。

「びっくりさせてゴメンね、もう萌乃も分かってると思うけど、やっぱり飽きちゃうんだよね。しばらくフリーで無理はせず、楽しく働くことにするわ。またご飯いこうね」

理解、理解。既読になっちゃったけど、後で返そう。こんな時はスタンプでもないし、適当に返すわけにもいかない。でも、すぐ返信しなくても、大丈夫だ。

親友とのキョリ感はこんな感じ。

雪乃のことは、大尊敬している。高校のときから、頭が良くて、面白くて。テニスは1年で上達して、後輩にも憧れられていた。そんな雪乃と比べてかなり落ち込んだ。

でも、雪乃にはこう言われた。

人に優しくて気遣いができて小さい頃からの友達とも仲が良くて、誰にでも好かれる、私にはできなくて、羨ましい、と。

1年生の1学期は、2人とも白くって華奢だったから「ゆきもえ」なんてユニット扱いされてちやほやされていたけど、内心私は焦っていた。

隣の芝は青い。そして、好きな服と似合う服は違うように、性格だって、理想と現実は違うのだと。そんなことに、雪乃がいたから自覚した。

一方、誠士からは

「さっきはゴメン、オレなんか悪いこと言ったかもよければお詫びに晩飯ご馳走させてくれないか?」

目をこすって、二度見した。

(この小説は、毎日更新です。続きはまた翌日!)

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物語の登場人物

立川萌乃(もえの) 28歳

静岡出身。銀行の一般職。趣味で、フラワーアレンジメントをならう。早起きできる朝美人に憧れている。

新城雪乃(ゆきの) 28歳

萌乃と同じ高校時代からの友人。なんでも出来る格好いい人物として萌乃からは頼りにされている。

藤井倫太郎(りんたろう)28歳

萌乃、雪乃と同じ高校のサッカー部出身で東京の大学へ進み、留学。外資系投資銀行につとめるいわゆるエリート。

木村ことみ 28歳

萌乃の同期で、同じ支店にずっと勤めている。常識人であり現実主義者。

柳原誠士(せいじ)28歳

萌乃とことみの同期入社である、総合職の銀行マン。

近藤裕太(ゆうた)24歳

萌乃がフラワーアレンジメントの教室の隣にあるパーソナルトレーニングスタジオのトレーナー。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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