【朝の恋愛小説:やっぱり朝は二度寝が好き 】 Vol.5 二度寝のあとの朝ごはん

 

GK032_72A

「はっ」

びくっとして、いつもの動きをする私。あれ、今日はこの動き二回目のような・・・なんだか、光の明るさが強い・・・。案の定、時計の針は9時を指していた。

「これは本当にやっばーい!」

早起きしても二度寝したら意味ない。とっさに考える。

「すみません、寝坊しました」   ———ダメだ、直球すぎる

「母が体調不良で急遽田舎に向かっています」 ———ウソすぎる

「昨日眠れなくて睡眠薬を飲んだら」  ———暗すぎる

「体調が悪く連絡が遅れましたが、午後には出社できそうです」———うん。やっぱりこれが妥当か。

連絡を済ませて事なきを得ると、フル稼動させた脳に酸素を送りこむように、ゆっくり深呼吸した。

誠士のこと、ちょっとでも気になったわたしへの罰だ、なんて変な言い訳をしながら、スマホを手にした。せっかくの時間だし、朝ごはんでも作ろうかな。スマホで検索すると朝ごはんレシピページが出てきた。冷蔵庫にある食材で検索。

「わ、おいしそう!」

作って誰かに食べてもらいたい。

何かが変わる、そんな気もした。

あれ? LINEにアテンションがついてる。

誠士だ。

(この小説は、毎日更新です。続きはまた明日!)

>> 続き(Vol.6)を読む

<< 前回(Vol.4)を読む

物語の登場人物

立川萌乃(もえの) 28歳

静岡出身。銀行の一般職。趣味で、フラワーアレンジメントをならう。早起きできる朝美人に憧れている。

新城雪乃(ゆきの) 28歳

萌乃と同じ高校時代からの友人。なんでも出来る格好いい人物として萌乃からは頼りにされている。

藤井倫太郎(りんたろう)28歳

萌乃、雪乃と同じ高校のサッカー部出身で東京の大学へ進み、留学。外資系投資銀行につとめるいわゆるエリート。

木村ことみ 28歳

萌乃の同期で、同じ支店にずっと勤めている。常識人であり現実主義者。

柳原誠士(せいじ)28歳

萌乃とことみの同期入社である、総合職の銀行マン。

近藤裕太(ゆうた)24歳

萌乃がフラワーアレンジメントの教室の隣にあるパーソナルトレーニングスタジオのトレーナー。

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング