連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みテーマは…正しい「寝姿勢」〜後編〜
(お悩み)「体の左側を下に寝たら痩せる」「上向きのほうがよく眠れる」などと聞いたことがありますが…ホントでしょうか?自分に合う寝姿勢が知りたいです。
※前編「肩こりや腰痛を防いでくれる!?「寝返り」の役割とは」 >> https://asajikan.jp/article/198549
寝返りしやすくラクな姿勢が理想
体の力を抜いてまっすぐ立った時と同じ姿勢が、ベッドや布団に横になった時に保てること。これが理想的な寝姿勢だと言われています。
しかし実際、ずっと仰向けで眠る人は多くはありません。前編の記事でお伝えしたとおり、寝返りしやすい寝具を選んで体をラクな状態に保つことが重要です。
また、寝姿勢は、肉体的・心理的要因でも変化することがあります。体を鍛えているなどで肩幅が広い方は、横向きに眠ると頭が下がってしまうことがありますし、妊娠中の方は仰向けに寝るとお腹が圧迫されてつらくなることがあります。
また、心配事などがある時は、体を丸くしたほうが落ち着くことも。
つまり、寝姿勢は様々な要因で変わるので、どんな人にとってもこの寝姿勢がいいというものはありません。
代表的な寝姿勢の特徴やポイントをご紹介しますので、寝る時の参考にしてみてくださいね。
首コリや寝違えの原因になる「うつ伏せ寝」
一時期「後頭部の形がきれいになる」「ハイハイするのが早くなる」などの理由で、赤ちゃんをうつ伏せに寝かせた方がいいと言われたことがありました。けれどもうつ伏せは窒息の危険が高まりますので、できるだけ避けたほうがよいでしょう(赤ちゃんの場合は仰向けでも嘔吐物が喉に詰まって窒息することがあるので、食後は少し頭部を起こして寝かせるようにしましょう)
うつ伏せ寝は大人にとってもデメリットとなることがあります。左右どちらかに首を曲げて眠ることになるので、首のコリや寝違えの原因になることもあり、さらに頬のどちらかに体圧がかかる(横向きよりうつ伏せの方が体の構造上、体圧がかかりやすい)ので、皮膚のたるみやシワ、歯並びの歪みなどの原因になることもありますよ。
いびきをかく人は「仰向け寝」がおすすめ
仰向けになると睡眠中に舌が喉の根元に落ちて気道が狭くなりやすいため、いびきがひどくなることがあります。つまり、いびきをかく人は横向きに眠るのがオススメ。
もちろん、ひどい人は専門病院に相談を!
座った状態で眠るのは?
血液は重力の関係で下に集まるので、座った状態で長く眠るのはNGです。
いわゆる「エコノミークラス症候群」に陥り、足のむくみがひどくなったり、血栓などを起こす原因になります。たまに立ったり横になったり姿勢を変えるようにしましょう。
☆次回3月の記事もどうぞお楽しみに!