連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みテーマは…「寝不足による肌あれ対策」〜前編〜
(お悩み)睡眠時間が不足すると、お肌があれがち。美肌やアンチエイジングのためには、22時から夜中の2時に眠るといいと聞いたけれど、本当ですか?
睡眠と美肌をつなぐのは「成長ホルモン」
睡眠は美肌に良いと言われますが、その根拠は、眠ってしばらくして訪れる深い睡眠時に「成長ホルモン」が分泌されるからです。
成長ホルモンには主に、成長作用とタンパク質合成を促進する働きがあります。「寝る子は育つ」とよく言われますが、この言葉通り、肌はもちろん、骨や筋肉、さまざまな器官の発達を促します。
つまり、美肌をキープするためには、深い睡眠で成長ホルモンを分泌することが有効と言えます。
大人にも必要な「成長ホルモン」
「成長ホルモンって…大人になった今はあまり必要ないんじゃない?」
そう思われる方もいるかもしれませんが、成長ホルモンには肌の代謝を促したり、糖質や脂質の代謝を調整するといった働きがあるため、大人になってもとても重要なホルモンです。
骨の代謝が不十分だと骨が弱くなってしまいますし、タンパク質代謝が低下すれば、たるみや筋力低下が起きます。
また、脂質代謝が低下すれば太りやすくなりますし、糖質代謝が低下すれば、身体が「糖化」(※)し、シミ、たるみ、くすみなど老化が進んでしまいます。
(※糖化とは、糖質とタンパク質が結合し、細胞にダメージを与えてしまう現象です。肌の老化の第一原因は「紫外線」と言われますが、糖化も老化を進める大きな原因の一つであることがわかってきています)
ただ残念なことに、その成長ホルモンの分泌量は、思春期にピークを迎え、年齢が上がるに連れ減少してしまいます。ですから、いつまでも若くキレイでいたいという方は、年を重ねるほど、成長ホルモンが分泌される睡眠を大切にした方がいいのです。
☆後編は、7月30日(金)朝4時に公開予定です。