びっくりする答えに、めまいがした。
「いい?基本的な理論として、たんぱく質が筋肉をつくるの。そして筋肉量が増えれば、消費熱量も増えるわけでしょ?だからこそ、塊の肉が必要!」
由加利のマシンガントークは続く。
「奈美の場合は、きっと体重は66kgくらい。筋肉量を増やすためには、一日に体重1kgあたり2gのたんぱく質を摂取したいから、132gくらいね。
簡単!と思うかもしれないけれど、肉はすべてたんぱく質で出来ているわけじゃないから。例えば、鶏のささみをボイルした場合、たんぱく質含有率は27%くらいだから、488gくらい食べなくてはいけない。結講な量よ!みんな、たんぱく質不足なのよ!」
私は、肉はカロリー高く、消化にも良くないから太るとばっかり思っていた。
「確かにカロリーは高いし、胃腸への負担もある。でも、筋肉を作るためには、効率がいい。
ベジタリアンやヴィーガンのようなスタイルでももちろん生活はできるけど、栄養素を補うのは大変。私はお肉を食べるわ!」
圧倒的に勉強不足の自分を反省した。こうして由加利はきちんと自分で管理しているから仕事もできるんだ。
それにしても、なんで私の体重まで分かってしまうのよ・・・。
(この小説は、毎朝5時更新です。続きはまた明日!)
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物語の登場人物
佐藤奈美(30)特許取得を専門とする弁理士事務所に勤める事務員。
結城紗江(30)中堅劇団の舞台女優。奈美と大学サークルの同期。
森野由加利(30)投資銀行に勤めるキャリアウーマン。奈美と大学サークルの同期。
近藤安子(30)専業主婦。一児の母。奈美と大学サークルの同期。
遠野裕也(30)紗江の大学時代の恋人。
伊藤慶太(34)奈美の行きつけの美容室のスタイリスト。