【朝の恋愛小説:やっぱり朝は二度寝が好き 】 Vol.48 やっと見つけた

 

【朝の恋愛小説】 Vol.48 やっと見つけた

それでも大事なものだけが、きっと残る。

雪乃には、改めて話すとだけメッセージして、わたしはまた勉強に集中した。

 

2週間後————。

はれて、フラワーアレンジメントのディプロマを取得した。

もっと嬉しいことがあった。

成績最優秀者に贈られるロンドン短期留学の権利を得たことだ。

 

雪乃とは1年ぶりに飲んだ。

泣きじゃくりながら・・・

というのはウソで、2人とも晴れ晴れとしていた。

女同士って不思議だ。

平気で裏切るくせに、団結力も半端ない。

雪乃が裏切ったことは、本当にショックだったけど、雪乃もひとりの女だったのだ。

そのことを深く知れたのは、ちょっと嬉しいことでもあった。

他の誰も知らない、雪乃の魔性を知っているのは私だけだ。でも、もう恋敵にはしたくない。

本音を言い合えた私たちは、確実に関係が変わった。前よりも深く。

 

「わたし、明日からロンドン行ってくる」

「あ、留学できるんだもんね。月末には帰る?」

「帰らないかもしれない」

「え、どういうこと?」

 

(この小説は、毎日更新です。続きはまた明日!)

 

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物語の登場人物

立川萌乃(もえの) 28歳

静岡出身。銀行の一般職。趣味で、フラワーアレンジメントをならう。早起きできる朝美人に憧れている。

新城雪乃(ゆきの) 28歳

萌乃と同じ高校時代からの友人。なんでも出来る格好いい人物として萌乃からは頼りにされている。

藤井倫太郎(りんたろう)28歳

萌乃、雪乃と同じ高校のサッカー部出身で東京の大学へ進み、留学。外資系投資銀行につとめるいわゆるエリート。

木村ことみ 28歳

萌乃の同期で、同じ支店にずっと勤めている。常識人であり現実主義者。

柳原誠士(せいじ)28歳

萌乃とことみの同期入社である、総合職の銀行マン。

近藤裕太(ゆうた)24歳

萌乃がフラワーアレンジメントの教室の隣にあるパーソナルトレーニングスタジオのトレーナー。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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