2025年のノーベル生理学・医学賞で、日本の研究者・坂口志文先生が受賞されました。
テーマは「制御性T細胞(Tレグ細胞)の発見」。皆さまは、どういうことかご存知でしょうか。
制御性T細胞(Treg)は、免疫が行き過ぎないよう調整する“ブレーキ役”として知られています。
話題のTレグ細胞って?おなかから“元気と美容”を育てる腸活免疫のおはなし
ノーベル賞で注目!Tレグ細胞(Treg)とは?

「ヨーグルトや発酵食品を食べると花粉症が改善する」と言われますが、まさにここに、Tregが深く関わっているのです。免疫のバランスを整えるこの細胞は、アレルギーの改善だけでなく、腸活や美容にも関係しています。つまり今回のノーベル賞は、“おなかの健康”が全身の美と免疫を支えることを示す大きな一歩となったのです。

肌質、炎症、アレルギーに関わる
Tregは、免疫の暴走を防ぐ“ブレーキ役”のような存在で、体が自分自身を攻撃しないよう守ってくれます。アレルギーや自己免疫などとの関連も検討され、医療応用の可能性が探られています(研究段階の知見を含みます)。

腸内環境が元気なTregを育てる
Tregは、おなかの中の「腸内環境」と深くつながっています。
腸には全身の免疫細胞の約7割が集まっており、その働きを支えているのが「腸内細菌」です。なかでも注目されているのが“酪酸菌(らくさんきん)”。酪酸菌は、腸内で「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」という物質をつくり、Tregの発達を助けてくれます。

腸内環境が乱れるとどうなる?
腸内環境が乱れて酪酸菌が減ると、過敏性腸症候群(IBS)、PMS、メンタルの乱れ、慢性疲労、肌荒れ、睡眠障害など、体のあちこちに不調が現れることもあります。免疫やホルモンのバランスが乱れやすく、ストレスにも敏感になってしまいます。

食物繊維と発酵食品で腸を育てよう
腸を整えるには、発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌など)や、野菜・豆類・海藻などに多く含まれる食物繊維を日常的に摂るのがおすすめです。
これらの食材が腸内細菌のエサとなり、腸内環境の維持に役立つと考えられています。

おなかから整える“やさしい免疫ケア”
腸をケアすることは、毎日を心地よく、健やかに過ごす土台づくりに役立ちます。「おなかから健康と美容を育てる」という考え方は、制御性T細胞(Tレグ細胞)の研究が教えてくれた“新しい腸活”のかたちです。
朝ごはんに発酵食品や食物繊維を少し足す、といった小さな工夫から始めてみましょう。
今日からできる“おなかの免疫ケア”、ぜひ試してみてくださいね。
次回は、<「Tレグ細胞」でおなかから育てる“お肌とこころの免疫バランス” 実践編>の予定です。お楽しみに!
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【おなかが冷える方に/腸のハンズケア】
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