朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『文豪春秋』。
太宰治、川端康成、夏目漱石、岡本かの子、樋口一葉ら日本の「文豪」たちの逸話をコミックで紹介した一冊、新刊です。『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』シリーズで知られる漫画家・ドリヤス工場がユーモラスに描きます。
『文豪春秋』
著者:ドリヤス工場
出版社:文藝春秋
芥川賞を熱望する太宰治の手紙が4メートルもあったとか、坂口安吾がライスカレーを百人前注文したとか、文豪のみなさんの逸話はどれも激烈です。妄執、孤独、愛欲。どろどろの情念がうずまいているようで、教科書で見た写真も吹っ飛んでしまう。
本書では、文壇の事件簿から恋愛スキャンダルまで、時事ネタも交えつつ紹介。文藝春秋社を創業した菊池寛の像が語り手となって、さまざまな逸話を披露しています。突拍子もない私生活を送っていても、小説を書く時は全身全霊。その燃え上がるような魂が込められた作品をどうしたって読みたくなってくる。
あまいもの好きの文豪たちにまつわる話も。『楢山節考』の作者・深沢七郎が今川焼きのお店を開いていたなんて。急に身近に感じられます。作家たちの恋文も紹介されています。芥川龍之介のラブレターはとびきりキュートです。
ちなみに坂口安吾がライスカレーを注文したお店は今も営業しているそうです。仰天エピソードのあと、ほのぼのできるのもこの本の素敵なところです。
ドリヤス工場さんの本、以前ご紹介したこちらもどうぞ。
*『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
*『定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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