連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みテーマは…「休校中の子供の生活リズム」~後編~
コロナ禍による長い休校が続いている今、とにかく、子どもの生活リズムの乱れが気になっています。学校が再開した時にきちんとした生活を送れるのか…とても心配。休校中だけでなく夏休みなどの長期休暇中、子供との生活で何を気をつけたらよいでしょうか?
人間の体内時計は「24時間」ではない!
個人差はありますが、人間の体内時計は、1日24時間より1時間程度長いと言われています。そのため、誰でも安易に夜ふかしができてしまうのですが、子供の頃から夜ふかしが習慣になってしまうと、どんどん体内時計が後ろにズレて、眠る時間が遅くなってしまいます。
また、それを放置していると、時差ボケのように、うまく眠れなくなったり、意欲の低下、食欲不振など、体調不良が起きてしまうこともあります。大人はもちろんですが、育ち盛りの子どもにとっては、健全な状態とはいえませんよね。
「夜ふかし」を避けるコツは?
夜ふかしを避けるためには、大人も子どもも、きちんと決まった時間に起き、太陽の光を浴びることが重要です。学校がお休みの日でも、登校する日と同じ時刻に起き、朝とお昼には太陽の光を浴び、いつもと同じような生活を送らせるよう、親や家族がなるべくサポートしましょう。
睡眠の質を高める「日中の過ごし方」とは?
さらに、睡眠の質を高めるには、日中は活動的に過ごすことが不可欠です。運動による肉体的疲労は、睡眠の質を高めます。ただ、外出自粛が続く今のように、外で自由に体を動かせない時は、おうちの中で工夫する必要がありますよね。
「家の中は狭いから運動できない」「マンションだから、走り回れない」というご家庭も多いですよね。その場合、最も簡単にできて、肉体的疲労につながる「入浴」をうまく活用してみてください。
入浴すると、一時的に心拍数や体温が上がり、運動と似たような効果が得られます。入浴後は深部体温が下がり、眠りやすくなります。ですから、夕食後、シャワーを浴びるだけでなく、きちんと湯船につかるようにして、入眠を促すよう、工夫してみてください。
親子で「楽しく動く」運動を♪
とはいえ、もちろん入浴だけでは運動不足を解消することはできません。
外に出にくい今は、簡単なことではないかもしれませんが、朝食後に家族そろって外に出て、ラジオ体操をしてみたり、人が少ない時間に公園に行き、親子で散歩やかけっこをしたり、階段の上り下りをしてみるなど、ソーシャルディスタンス・マスク・手洗いに気をつけながら、運動を取り入れましょう。
また、子どもは、楽しいことが大好き!無理なく運動を習慣づけるには、楽しく動くことです。
公園にいかなくても、お掃除やお片づけ、おうちの中でのエクササイズも、お父さんお母さんの働きかけ次第で、楽しい運動になります。どっちが早く部屋をきれいにできるか競争したり、何かゲームをして負けた方が腹筋10回にトライしたり…ゲーム感覚で楽しめたら、肉体的にも精神的にも心地よい疲労で眠りの質を高めつつ、健やかに今の時期を乗り越えられるのではないでしょうか。
☆いかがでしたか?次回、5月の記事もどうぞお楽しみに!