連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みテーマは…「日中に感じる眠気」~前編~
仕事中に眠くなることが多く困っています。特にランチでお腹いっぱいになった後や、午後の会議中などにウトウトしてしまうことが…。眠気を感じないようにするコツや、眠気を感じたときの対処法はありますか?
【アドバイス1】午後の眠気には「昼寝」で対抗!
昼食後の眠気は自然現象!
昼食後など、午後の早い時間に眠気を感じることはよくありますよね。
「昨日はしっかり眠ったはずなのに、疲れているのかな…」と悩んでいる人もいるかもしれません。でも、この眠気、気にすることはありません。
実は、午後早めの眠気は生体リズムの影響によるもので、自然現象と言えるものだからです(※午後早めではなく、午前中や夕方以降に感じる眠気は、睡眠不足や疲れによる可能性があります)
この時間帯は誰でも眠気を感じやすく、作業効率も一時的に低下するため、集中して仕事をするのは困難な「魔の時間」と言えます。
魔の時間の「昼寝」で効率アップ!
では、そんな時間帯をどう乗り切れば良いのでしょうか?
正解は「昼寝」です。
眠気と戦いながら会議に出ても、心ここにあらず状態になったり、ミスをしたり、時間の無駄になったりしてしまうだけ。
眠気があるなら、寝てしまうのが正解です。
ほんの短い時間眠るだけで、眠気も脳の疲労も解消し、午後の作業効率が高まるということが報告されています。
実際、ある進学校では、昼食後、全員で机に伏す時間を設け、それにより居眠りが減り、テストの成績も上がったと報告されています。
そんな睡眠の不思議な効果を知ってか知らずか、昔から、大工さんは午後の昼寝(休憩)を実践しているようです。大工は、ちょっとした不注意が命取りになるような仕事。昼寝によって事故を減らすという知恵を、昔の人は感覚的にわかっていたのかもしれません。
昼寝を推奨する企業も増加中
昼寝というとかつては「さぼり」というイメージがありましたが、睡眠研究が進み、それが一般の方にも知られるようになった今では、社員にも昼寝を推奨する一般企業も登場し始めています。
もし、あなたの会社が重要な会議を昼食後すぐに設定しているとしたら、まだ睡眠のしくみを知らないのかもしれません。
働き方改革がすすみダラダラ残業がしにくくなっている今こそ、作業効率を上げて短時間で仕事を終了することは、大きな課題ですよね。
日中の眠気対策は、1日の働き方にも関わる大切な時間。会社勤務の場合はすぐには難しいかもしれませんが、在宅ワークの方などは、午後の昼寝を試してみるのもいいかもしれませんよ。
その昼寝のコツや、昼寝以外の眠気対策については、後編の記事でご紹介します。
☆後編は、8月29日(木)朝4時に公開します。