連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みは…「熟睡できない」~前編~
夢を見たり途中で起きたり…。暑い夏は特に、眠りが浅いなぁと感じることがあります。熟睡するためにはどうしたらいいですか?
【アドバイス1】 季節に合った「寝室環境」を作ろう!
夏になると暑さで誰もが寝苦しくなりますが、いろいろな研究から、高温高湿な状態では眠りにくくなることがわかっています。
つまり、ぐっすり眠るには「寝室環境を整える」ことがとても重要になります。
私たちの体温(体の内部体温)にはリズムがあり、日中は活動しやすいように少し高く、夜は疲労してヒートアップした脳を休めるため、体温が少し低くなります。
赤ちゃんが眠くなると手足が暖かくなるのはその働きによるもので、手足から熱を発散することで深部体温を下げ、眠りにつきやすくなります。
しかし、夏は温度も湿度も高いため、熱がうまく放散されにくく、寝苦しくなってしまうのです。
クーラーやベッドの位置…夏におすすめの「寝室環境」とは?
室温の暑さ寒さには個人差はあるものの、夏の間は室温26~28℃前後、湿度50%前後を保つように、クーラーや扇風機を活用しましょう。
以前は始めの深い眠りに入る3時間くらいタイマーを利用してクーラーを利用するのが良いと言われていましたが、都会のように熱帯夜が続くような日は、一晩中クーラーを利用するほうがぐっすり眠れると言われるようになりました。
ただ、寝冷えの心配があるので、クーラーや扇風機の風が直接当たらない位置にベッドを置き、パジャマやブランケットを使用し、冷えすぎないように気を付けましょう。
寝る前に気をつけたい!「寝室環境」の整え方
ベッドの位置やクーラーの使い方以外にも、以下のようなポイントに気をつけてみましょう。
- 窓やドアを開け放し、部屋の空気を動かして
日中留守にしている人は、帰宅すると熱気が部屋にこもっています。まずは、窓やドアを開け放し、なるべく部屋の空気を動かすようにしてみて。
窓を一か所開けても通気はあまりよくなりません。窓、換気扇(キッチンとお風呂)、扇風機も活用し、風を動かすのがポイント。押し入れやクローゼットにも熱気がこもっているので、熱帯夜は開放しましょう。
- まずはクーラーで一気に冷やそう
熱帯夜の場合は、部屋の熱気がとれたら窓を閉め、はじめのうちはエアコンを強めにして一気に部屋を冷やしましょう。その後設定温度を適温に変更し、自動運転にするのがおすすめです。
- 寝具を夏用にチェンジ
寝具は、できるだけ夏用の、通気性のよいものを使いましょう。特に頭や背中に熱がこもると眠りにくくなるので、掛け布団だけでなく、敷き布団や枕も通気性の良いものに替えてみて。
- 入浴後は換気扇をつけたまま
入浴した後しばらく、お風呂には熱気が残っています。すぐに換気扇を止めず、熱がとれるまで換気しておくようにしましょう。
☆後編は、7月31日(水)朝4時に公開します。