【朝の小説:シンデレラの朝ごはん】4章「野心家の猫」Vol.32 シンプルな暮らし

 

vol32

三鷹の駅を降りてバスで15分。住宅地の中に安子の住むマンションがある。

インターホンを押して待つ間は、玄関に飾られているリースを眺める。季節ごとに安子が作り替えている。

私なんて、クリスマス過ぎてもクリスマスのリースを片付けられず、前の彼氏に呆れられたことがある。

安子にその話をしたら、それが奈美なんだから、受け入れてもらえないとね。

笑っていたけれど、きっと安子にも、私のズボラさは信じられないのだろう。

安子のウチに来ると、何がなくとも、少し落ち込んでしまう。だから、元気な時にしか来ることができない。

安子と2歳の男の子が笑顔迎えてくれる。

子育て中にも関わらず、変わらず安子のウチは片付いている。リビングが15畳くらいあって、暖かな日差しが感じられる。飛騨の家具職人のオーダーメイド家具は、温もりと洗練を両立させている。

「いつ見てもオシャレだなぁ」

「シンプルに暮らしているだけよ」

余裕のある笑顔だ。

安子は、2歳になる息子の広太を木のおもちゃで遊ばせながら、上手に紅茶をいれてくれる。

「それで、今日は由加利のこと?紗江のこと?」

 

(この小説は、毎朝4時更新です。続きはまた明日!)

 

【オススメ記事】プチ整頓のススメ♪ ちょっとしたことで、朝の気持ちよさが変わる!

 

<< 前回(Vol.31)を読む

 

次回(Vol.33)を読む >>

 

記事一覧を見る >>

 

物語の登場人物

佐藤奈美(30)特許取得を専門とする弁理士事務所に勤める事務員。

結城紗江(30)中堅劇団の舞台女優。奈美と大学サークルの同期。

森野由加利(30)投資銀行に勤めるキャリアウーマン。奈美と大学サークルの同期。

近藤安子(30)専業主婦。一児の母。奈美と大学サークルの同期。

遠野裕也(30)紗江の大学時代の恋人。

伊藤慶太(34)奈美の行きつけの美容室のスタイリスト。

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング