【朝の小説:シンデレラの朝ごはん】3章「好き、嫌い」Vol.30 大きく変わり始めた人生

 

vol30

久々に裕也と会うことになった。渋谷にあるオーガニックカフェ。

まさか、裕也とオーガニックカフェで待ち合わせすることになるなんて、1ヶ月前には予想もつかなかった。

私の人生が大きく変わりはじめた。

「久しぶり!すっきりしたじゃん」

裕也の第一声に嬉しくなった。次の瞬間、

「紗江は、変わりなかった?」

その一言に打ちのめされたけれど。

でも、紗江のことも裕也のことも大切な存在だから、応援したい。

「紗江は、裕也のこと、きっと後悔しているんだと思う。自分のことばかりで、裕也の自分を見てほしいという気持ちに気付いてあげられなかったって、言ってた。

紗江、劇団やめるって。次のステップに踏み出すんだよ。いっぱい戦ってきたからね。

紗江は相変わらず、いい女だよー!一回会って来たら?」

そう話すことができて、私は自分の成長を感じることができた。

裕也は、「そうだな」と一言つぶやいて、私たちは、食事の仕方の意見交換をしながら、時間をかけてメニューを選んだ。

 

(この小説は、毎朝4時更新です。続きはまた明日!)

 

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物語の登場人物

佐藤奈美(30)特許取得を専門とする弁理士事務所に勤める事務員。

結城紗江(30)中堅劇団の舞台女優。奈美と大学サークルの同期。

森野由加利(30)投資銀行に勤めるキャリアウーマン。奈美と大学サークルの同期。

近藤安子(30)専業主婦。一児の母。奈美と大学サークルの同期。

遠野裕也(30)紗江の大学時代の恋人。

伊藤慶太(34)奈美の行きつけの美容室のスタイリスト。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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