【朝の小説:シンデレラの朝ごはん】3章「好き、嫌い」Vol.29 自分流の食べ方

 

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紗江の決断を励みに、ダイエットにも集中した。

食事は色々試した。

ダイエットを早く進めたいという気持ちが高まって、1日のカロリー摂取量を1200kcalまで摂取量を減らす日もあったが、これだと、1日の終わりに息切れしてしまって、辛いばかりになってしまった。これでは続かない。

逆に夕飯をしっかり頂いてしまった日は、次の日朝の身体の調子が悪い。

そして行き着いたメニューが、朝はスムージーで200kcal。お昼ご飯はたんぱく質大めのしっかり定食を食べて800kcal以上。食べることで、心も満たし、夜はほぼ炭水化物を食べず控えめに500kcalに押さえる。

これで、1日1500kcalの自分流プランができあがった。

不思議と、節制している辛さもなく、身体の調子がすこぶる良く、ストレスを溜めることもなくなった。

正解は、その時々、自分で見つけるしかないんだということに、食事の仕方を通して、気付くことができた。

途中で諦めるから、新しい方法に挑戦して同じように挫折して、また新しいことにチャレンジして、挫折する。ちょうどいい自分の方法を見つけるまでは、方法を変えずに、微調整をする必要がある。

少しの失敗で諦めてはいけないんだ。

ダイエットでも仕事でも同じ。私はいつも、途中で逃げてきた。由加利のように頭が良くないし、紗江のように美人じゃないし、安子のように気が利かない。

だから、自分はこんなものだと逃げてきたことに、ようやく冷静に向き合うことができた。

 

(この小説は、毎朝5時更新です。続きはまた明日!)

 

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物語の登場人物

佐藤奈美(30)特許取得を専門とする弁理士事務所に勤める事務員。

結城紗江(30)中堅劇団の舞台女優。奈美と大学サークルの同期。

森野由加利(30)投資銀行に勤めるキャリアウーマン。奈美と大学サークルの同期。

近藤安子(30)専業主婦。一児の母。奈美と大学サークルの同期。

遠野裕也(30)紗江の大学時代の恋人。

伊藤慶太(34)奈美の行きつけの美容室のスタイリスト。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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