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作家ら31人が東北へ作品を捧げた本『ろうそくの炎がささやく言葉』

 

今日のカフェボンボンは、『ろうそくの炎がささやく言葉』

国内外の著者が、東日本大震災の被災地・東北へ作品を捧げた本。「ろうそくの炎で本を朗読しよう」をテーマに編まれた、詩と短編のアンソロジーです。

20130116

ろうそくの炎がささやく言葉
編:管啓次郎・野崎歓
出版社:勁草書房

「語るべき言葉を失いつつ、やはり言葉によって、遠くの土地を思っている」「言葉だけでは復興は不可能だとしても、復興は言葉の広がりの中で勢いを得るはず」

このように信じ、願う編者が友人に声をかけ、たくさんの人たちが呼びかけにこたえました。谷川俊太郎、柴田元幸、堀江敏幸、エイミー・ベンダーら31人の書き手が、ろうそくの光の下での朗読をテーマに、思い思いの方法で言葉を捧げます。

作家の古川日出男は、大震災の直後ニューヨークに渡り「9.11」の跡地を訪れた体験をつづります。短編を書きたいと思ったけれど、書くことができなかった。「ただのフィクションは、福島出身のこの僕の体からは、いまは出すことができない」からと。

ろうそくの炎のもとで。心細く小さな声が、誰かへ語りかける言葉に変わる時、声の響きは次第に力強くなり、言葉は思いを伝える力を再び取り戻すかもしれない。

この本の「朝時間」は、谷川俊太郎の詩「ろうそくがともされた」の一節より。

きもちがのびたりちぢんだりする
ろうそくのほのおがちいさくなって
くらやみがだんだんうすれていくと
おはようとのんきにおひさまがやってくる

Love, まっこリ〜ナ

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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