秋の朝晩はひんやり。気温差や乾燥、食欲の波で「なんとなく疲れが抜けない」「肌や喉がカサつく…」と感じやすい季節です。
こんな時期に意識したいのが、無理なく続けられる“秋の養生”。生活リズムや食べ方、呼吸を少し整えるだけで、体も気分も軽くなります。
そこで今回は、脳腸活アドバイザー 桜華純子さんの連載から、気軽に始められるセルフケアを3つご紹介します。
【1】身近な食材でOK!続けやすい「養生食」のすすめ
桜華さんが提案するのは、“無理しない食養生”。そのヒントとして薬膳を取り入れるのがおすすめです。
「薬膳=特別な食材」ではなく、身近なスーパーの食材で十分。薬膳は本来、健康維持や養生のための食事で、季節の食材を選び、体質に合わせて食べ方を調整することが基本です。

たとえば夏なら体の熱を冷ますスイカやパイナップル、秋なら喉や肺を潤す梨や山芋などがぴったり。旬のものには、その季節に必要な栄養や作用が詰まっています。
「スーパーで手前に並んでいる旬の食材を選ぶだけ」なので特別な知識がなくてもOK!食卓に“ちょっとした気づき”を加えることが、心と体を整える第一歩になりますよ。
【2】なんとなく気分が沈む秋に。心を潤す3つの養生ケア
秋は気持ちが落ち込みやすいとも言わる季節。特別な出来事がなくても気分が落ち込みやすいのは、自然のリズムに影響されているからなのだとか。
そんな季節に意識したいのが「潤い」のケア。空気の乾燥だけでなく、心や呼吸器系にも“潤いを与えることが大切です。

「潤う」ための養生ケア3つ
- こまめな水分補給:常温の水やハーブティーを少しずつ
- あたため深呼吸:湯船につかり、ゆっくり呼吸
- 喉の保湿:就寝前は首元をタオルで包み、乾燥ガード
季節と感情のつながりを知ると、心がラクになります。乾燥の季節は、体だけでなく心にも“潤い補給”を。気持ちまでほぐれるやさしい秋ケアで、心穏やかに過ごしましょう。
(参考:秋に悲しくなるのはなぜ?身体と心の養生ケア3つ)
【3】呼吸を整え、氣を巡らせる。秋におすすめ「経絡ヨガ」
季節の変わり目になるとなんとなく体が重い、朝からだるい…そんな時は「経絡ヨガ」でリセットするのもおすすめです。

中医学では秋は肺や大腸の働きが乱れやすく、免疫力が落ちやすい時期でもあります。
そんなときに整えたいのが「肺・大腸の経絡」。氣(エネルギー)の流れをスムーズにすることで、呼吸が深くなり心も身体も軽くなります。
桜華さんおすすめ「経絡ヨガ」
1)立って足を肩幅に開き、両手を後ろで組んで息を吸う(肩の力は抜く)。
2)吐きながら約10秒で上体を前に倒し、両腕を真上へ伸ばす(肩甲骨を寄せる意識)。
3)吸いながら約5秒で上体を起こす。以上を3回。
朝の目覚め直後やデスクの合間に3分でOK。背中のこわばりがゆるみ、血流が上がり、呼吸もスムーズに。血圧が高い方は頭を下げすぎない範囲で無理なく行いましょう。
毎朝の習慣に取り入れて、秋の体をゆるやかに目覚めさせてみませんか?
(参考:免疫力低下、便秘…「乾燥しやすい」秋の身体を整えるおすすめケア3つ)

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季節の流れに合わせて、できることを少しずつ。
食べ方・心の潤い・呼吸を整えるだけで、朝がぐっと心地よくなります。無理なく続ける“秋の養生”で、穏やかな毎日を過ごしましょう。

