安曇野のホリスティックリトリート「穂高養生園」で調理を担当する鈴木愛さんの連載「心と体をととのえる。朝に食べたい“菜食ごはん”」。本連載では、鈴木さんが3月6日に発売した新刊『心と体をととのえる 玄米菜食ごはん』から、心と体に寄り添う朝ごはんレシピをご紹介します。
おはようございます!料理家の鈴木 愛です。
いよいよ最終回となりました。
前回の『おにぎり弁当』に続き、今回もお弁当です。ふだんのおかずを多めに作って、翌日の朝、お弁当に詰めるだけ。
あまり無理をしないことが続けるコツです。
短い連載でしたが、薬膳の考え方をベースに季節に合わせて食べることが少しでも伝わったでしょうか。
出来るだけ難しく考えず、旬の野菜をおいしく食べていただけたら何よりです。
のっけご飯で手軽にビビンパ風
おかずを多めに作ったり、少しずつ残ったりしたときは、翌日ご飯にのっけてビビンパ風にして楽しみます。
意外と何をのせても混ぜるとおいしくて、新しい味を発見することも。
おかずは1種でも2種でもかまいません。市販のものを上手に取り入れるのもいいと思います。
今日ご紹介するのは、そんなビビンパ風におすすめのおかずです。

箸休めがあればシンプルでも満足◎
なくてもいいけど、あればうれしいのが箸休め。
常備菜としてたくさん作っておくと、朝晩だけでなく、お弁当にも活躍します。
ご紹介する甘酢漬けは、かぶを薄切りにして塩でもんで30分おき、甘酢(酢とてんさい糖を3:1に塩ひとつまみ)に漬けたもの。
大根やにんじん、セロリでもおいしくできるので、旬の野菜でお楽しみください。
【レシピ】クミン風味のキャロットラペ

夏らしいスパイスを効かせたキャロットラペです。
材料(作りやすい量)
- にんじん 200g
- クミンシード 小さじ2
- オリーブ油 大さじ1と1/2
- 塩 適量
- A:生姜の絞り汁 小さじ1と1/2、レモン汁 1/8個分
【準備】
にんじんはせん切りにしてボウルに入れ、塩小さじ1/2を加えて軽く混ぜてしばらくおく。
水分は絞らず、ざるに上げて水気をきる。
※食感を生かすため、水分は絞らず出た分を捨てる程度にします。
作り方
【1】小鍋にオリーブ油とクミンシードを入れて弱火にかける。パチパチと音がして香りが立ったら火を止める。
【2】にんじんをボウルに戻し、【1】とAを加えて混ぜる。約1時間おいてなじませ、塩で味をととのえる。
【レシピ】そぼろあん

ご飯との相性はもちろん、焼いたなすやかぼちゃにかけても美味。
材料(作りやすい量)
- 大豆ミート(ミンチタイプ) 20g
- 高野豆腐 1枚
- 干ししいたけ 3枚
- A:生姜(みじん切り)小さじ2
- A:にんにく(みじん切り)小さじ1
- A:長ねぎ(みじん切り)約10cm分
- B:だし汁200ml
- B:醤油大さじ2
- B:黒酢小さじ1
- B:みりん小さじ2
- 葛粉 大さじ2と1/2
- ごま油 大さじ1
準備
大豆ミート、高野豆腐はぬるま湯に浸してもどし、高野豆腐はみじん切りにする。干ししいたけはBのだし汁に浸してもどし、みじん切りにする。
作り方
【1】フライパンにごま油を熱し、Aを炒め、香りが立ったら干ししいたけを加えて炒める。さらに、Bを加えてひと煮立ちさせ、大豆ミート、高野豆腐を加えて混ぜる。
【2】味がなじんだら、葛粉を水大さじ2で溶いて回し入れ、よく混ぜてとろみをつける。
【レシピ】クレソンとわかめのナムル

クレソンだけでも、また小松菜やほうれん草でもおいしくできます。
材料(作りやすい量)
- クレソン 10株(約60g)
- わかめ(塩蔵) 20g
- いりごま(白) 小さじ2
- A:醤油 小さじ1
- A:米酢 小さじ1
- A:生姜の絞り汁 小さじ1/2
- ごま油 少量
作り方
【1】クレソンは色よくゆでて4cmの長さに切る。わかめは洗って水気を絞り一口大に切る。ごまはフライパンで軽く煎る。
【2】ボウルにAを入れて混ぜ、【1】のわかめを加えて和える。クレソンとごま油、いりごまを指でつぶしながら加えて混ぜる。
無理せず続けられる!新刊『心と体をととのえる 玄米菜食ごはん』

『心と体をととのえる 玄米菜食ごはん』鈴木愛(定価:本体1,700円+税)
不眠、疲れ、片頭痛、肌荒れ…。病院に行くほどではないけれど、不調を感じることはありませんか?
本書は、玄米菜食の食事が美味しいと評判の安曇野にある穂高養生園で調理を担当する鈴木愛さんが、
季節と体に寄り添った料理で心と体の不調をととのえるレシピを紹介。
体の巡りをよくするレシピ、体の湿や熱をとるレシピなど、季節ごとに食べたい料理が満載です。
★この連載は毎週月曜日に公開しました(全10回ご覧いただきありがとうございました!)

鈴木愛さんのレシピ一覧
これまでご紹介してきた鈴木愛さんの、心と体をととのえる。朝に食べたい“菜食ごはん”レシピはこちら。

