今日のカフェボンボンは、安野光雅の『壺の中』。
静謐な空気の漂う表紙の青い壺。ふたを開けたら中にはいったい何が入っているのでしょう。
『壺の中』
作:安野雅一郎/絵:安野光雅
出版社:童話屋
壺の中には波立つ海があって、海には島が1つ、島には2つの国、2つの国にはそれぞれに3つの山……、と続いていきます。
小さな壺の中から思いがけない世界が次々に広がる不思議さ。数字が増えていくその先にある無限! 数学の階乗の概念を、安野さんは手品師のように見事に表現しています。
もし数字だけだったら、私の場合、間違いなく頭がこんがらがってお手上げです。お話はひと巡りしてまた壺に戻りますが、今度はふたを開けてみなくても、波の音が聞こえます。
本書は「美しい数学シリーズ」の第4弾。作者の安野雅一郎さんは光雅さんの息子さんです。このシリーズの企画、編集にも携わっているそうです。親子の素晴らしいコラボレーションですね。
年齢を問わず楽しめる一冊。贈り物にもいいですね。
楽しい日曜日を!
Love, まっこリ〜ナ