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数学の世界は美しく謎めいて

 

今日のカフェボンボンは、安野光雅の『壺の中』

静謐な空気の漂う表紙の青い壺。ふたを開けたら中にはいったい何が入っているのでしょう。

20121202

壺の中
作:安野雅一郎/絵:安野光雅
出版社:童話屋

壺の中には波立つ海があって、海には島が1つ、島には2つの国、2つの国にはそれぞれに3つの山……、と続いていきます。

小さな壺の中から思いがけない世界が次々に広がる不思議さ。数字が増えていくその先にある無限! 数学の階乗の概念を、安野さんは手品師のように見事に表現しています。

もし数字だけだったら、私の場合、間違いなく頭がこんがらがってお手上げです。お話はひと巡りしてまた壺に戻りますが、今度はふたを開けてみなくても、波の音が聞こえます。

本書は「美しい数学シリーズ」の第4弾。作者の安野雅一郎さんは光雅さんの息子さんです。このシリーズの企画、編集にも携わっているそうです。親子の素晴らしいコラボレーションですね。

年齢を問わず楽しめる一冊。贈り物にもいいですね。

楽しい日曜日を!
Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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