おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
マナーや心の在り方を知って好印象な自分になる!すぐに実践できるコラムを、毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:つける or つけない?「熨斗(のし)」のマナー
贈り物をする時に、お店の人に「つけますか?」と聞かれる「熨斗(のし)」。
様々なシーンで目にすることが多いですが、今回は、一般的な使いわけ方やマナーについて確認しましょう!
「熨斗(のし)」って何?
熨斗とは、熨斗紙や祝儀袋などの右上にある、小さな飾りのことです。
もともとは、不老長寿の象徴である鮑(アワビ)を、薄く伸ばした「熨斗鮑(のしあわび)」が、縁起物として贈りものに添えられていたと言われています。
時代とともに、熨斗鮑の代わりとして、紙で作られた「折り熨斗」を付けるようになり、さらに現代では簡略化されて、印刷されたものが使われています。(飾りの中にある黄色いものが、「アワビ」なんですよ!)
ということで
- 熨 斗:右上に付いている飾り
- 熨斗紙:熨斗と水引が印刷されている掛け紙
- 掛け紙:熨斗がなく、水引のみの場合
と呼ばれます。正式なお祝いの場などでは、印刷された熨斗ではなく、折り熨斗を使うほうが良いでしょう。
熨斗をつけるのはどういう時?
生もの以外を贈るときや、一般の贈答や慶事の贈り物につけます。
熨斗をつけないのは?
- 生ものを贈るとき(掛け紙)
熨斗の由来であるアワビは、生ものの代用として用いられています。そのため、本来は、魚介類や肉類などの、生鮮食品を贈る場合は、熨斗を付ける必要はありません。
ハムや鰹節、塩干物も同様です。
- お供え物(掛け紙)
供え物は生ものを選んではいけないことや、アワビは神事の供え物として使われてきたことから、仏前では熨斗を付けません。
- お歳暮やお中元で自分やお相手が喪中のとき(熨斗も水引も付けない)
基本的には贈る時期をずらしますが、やむを得ず贈る場合は、白無地の奉書紙や短冊を使います。
表書きは「御中元」や「御歳暮」など、通常と同じです。
外熨斗or内熨斗の区別は?
- 外熨斗:品物を包装紙で包んでから、熨斗紙をかける
受けとった側が、誰からどんな目的で贈ってくれたのかがわかります。
- 内熨斗:品物に熨斗紙をかけ、その上から包装紙で包む
表書きと名前が見えないため、つつましい印象になります。
そのため、内祝いなど、控え目に贈りたい場合や、配送する際にも使われます。
基本的には「外熨斗」とされていますが、 どちらにするかは、厳密な決まりはありません。
***
贈りものひとつにしても、お相手の幸せを考えてプラスアルファの心遣いをお渡しする。この先人の心を受け継ぎたいですね!
それでは、また次回!Have a ごきげん day!
あわせて読みたい
☆このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!