クリスマスや忘年会などのお呼ばれが増える年末は、外出先でコートや靴を脱ぐシーンも多いですよね。意外と知らないのが脱ぐタイミングやマナー。
印象アップのためにも、きちんとマナーを抑えて美しい所作を目指しましょう。
今回は、好印象マナー講師 林 慶子さんが教えてくれるお作法の中から、年末年始のお呼ばれに役立つマナーをご紹介します。
外出先でコートを脱ぐタイミング
外出先で建物(ビルやお店、お家)の中に入るとき、コートなどのアウターを脱ぐタイミングは日本と欧米では考え方が異なります。
【日本編】コートを脱ぐタイミング
日本では「家に汚れたものを持ち込まない」という考え方があります。ほこりのついたコートは下記のタイミングで脱ぐのがマナーです。
1) 外で脱いでから
2) 裏地を表にしてたたみ
3) チャイムを鳴らす
【欧米編】コートを脱ぐタイミング
欧米では、日本での「靴を脱ぐ」行為が、「コートを脱ぐ」ことと同じような意味合いを持ちます。
つまり、もし家に入る前にコートを脱いでいたら…「どうぞお上がりください」と言われる前に靴を脱いで家に上がろうとしていることになってしまいます!
このことから、欧米では玄関の外ではなく、玄関でコートを脱ぐのが西洋のマナーとされています。
どちらに合わせるべき?
現代では洋風のお宅も増え、欧米のマナーが浸透しつつあるので、コートを着たまま玄関に入っても問題はないかと思います。
- 目上の方のお宅
- 格式ある和風のお店に伺うとき
- 企業
など、フォーマルな場面では、やはりコートを脱いでから入口や玄関に入るのがおすすめです。
意外と知らないコートを脱ぐタイミング。行き先に合わせて、マナーも合わせると良さそうですね◎
(参考:建物に入る前と後…どっちが正解?外出先でコートを脱ぐタイミング)
脱いだ後は?「コート」のスマートなたたみ方と持ち方
タイミング良く脱いだコートもクシャと持ってしまうとせっかくのマナーが台無しに。コートを脱いだ後の、スマートな「たたみ方」「持ち方」も一緒に覚えておきましょう!
コートの「たたみ方」3ステップ
1) コートを脱いだら、ホコリなどが落ちないように、裏返してたたむのがポイントです。まず、コートの両肩に手を入れます。
2) 両手を寄せてコートの両端を合わせたら、片手でつまみます。
3) 片側を裏返して腕にかけます
コートの「持ち方」ポイント2つ
コートを畳んだ後は、2つのポイントを押さえて持ちましょう。
- コートは握らない
持つときに手でギュッと握ってしまうと、コートにシワがよってしまいます。手は、あくまで添えるだけ、かけるだけにしましょう。
- 腕や向きも意識して
たたんだコートの輪になっているほうが手先側になるように腕にかけると、皮膚がコートの表地に触れず、コートを汚すことがありません。
コートに限らず、訪問先では衣服や小物のホコリを少しでも落とさない気遣いが大切です。普段からホコリ対策としてコートにブラシをかけておくのも良いですね◎
(参考:脱いだ後はどうする?「コート」のスマートなたたみ方と持ち方)
知っておきたい「靴の脱ぎ方・揃え方」のマナー
脱いだ靴を揃えている方は多いと思いますが、気を付けたいのが脱ぎ方と揃え方。
玄関を入ったら、靴を脱ぐ時にくるっと後ろを向いて、履物を脱ぎながら揃えると…たしかに、一度で済みます。でも、これはスマートな所作とはいえません。
「靴の脱ぎ方・揃え方」
1) 玄関から上がる時は正面を向いたまま
2) 少しななめを向いて、膝をつく
3) 靴のつま先を外側に向け、玄関の「下座」に置く
玄関で履物(靴)を脱いで家に上がることは、ひとつの区切りの場面でもあります。つまり、靴を揃えるということは、気持ちを整えて、ひとつのシーンを終えるということに繋がります。
屈伸運動は少し大変ですが、脱ぐ・揃えるの動作をきちんと分ける美しい所作を習慣にしたいですね!
(参考:印象美人になる!知っておきたい「靴の脱ぎ方・揃え方」のマナー)
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年末年始のお呼ばれ前に抑えておきたいマナーを厳選してご紹介しました。ちょっとしたことですが、スムーズにできるようにしておくと好印象につながります。ぜひお試しくださいね。