おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
ひとつのテーマを1週間意識して過ごすことで、マナーや心遣いが自然と身に付く!そんな連載コラムを毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:知っておきたい「年賀状」の書き方
早いもので、今年も残すところあと一ヶ月となりました!そろそろ、年賀状を準備する時期ですね。
今日は心遣いの伝わる年賀状の書き方について、4つのポイントをお伝えします!
【1】相手によって賀詞を使い分ける
年賀状に書く賀詞は、「寿」「賀正」「謹賀新年」「あけましておめでとうございます」など、豊富にあります。
ついデザインで選んでしまいがちですが、できれば、送るお相手との関係によって使い分けるようにしましょう。
以下、使い分け方のポイントです。
- 一文字・二文字の賀詞…親しい方へ
「寿」「賀正」などは、四文字の賀詞を簡略化した表現で、「新年が来たことを祝う」だけの言葉です。
親しい方や目下の人へ使うようにしましょう。
また、「Happy New Year」などの外国語の賀詞はカジュアルな印象のため、親しい方に使うのが無難です。
- 四文字・文章の賀詞…目上の方へ
「謹賀新年」「あけましておめでとうございます」などは、敬意と丁寧な気持ちが込められた表現です。
上司や目上の方へは、こちらを使いましょう。
【2】添え書きに「句読点」は使わない
毛筆で手紙を書いていた時代は、句読点はありませんでした。
「句読点をつけないと理解できないかも」という意味に捉えられることを避けるため、句読点は使わないようにしましょう。
また、「おめでたいこと」「縁起の良いこと」に「区切りをつけない」「終わりをつけない」という意味でも、句読点は使わないほうがよいですね。
【3】賀詞を重ねない
最も一般的な「あけましておめでとうございます」は、文章の賀詞です。
そのため、一文字や二文字、四文字の短い賀詞(寿、謹賀新年など)のあとに、「あけましておめでとうございます」と書くと、同じことを重ねて言っていることになります。
一方、「新年あけましておめでとうございます」は、「新年」と「あけまして」の意味が重複しているため間違い、とされますが、現代では一般化されているため、使っても問題ないとも言われます。
しかしながら、違和感を覚える方もいらっしゃる、ということは知っておきましょう。
ということで、「新年あけましておめでとうございます」は避けて、「あけましておめでとうございます」や「新年おめでとうございます」を用いるのが無難です。
【4】「元旦」「元日」を正しく使い分ける
元旦(がんたん)と元日(がんじつ)の違いはご存じですか?
それぞれの意味を知り、正しく使い分けるようにしましょう。
- 元旦
「旦」という漢字は、太陽が地平線から出てくる様子を表しています。つまり、元旦には「1月1日の朝」という意味があります。
年賀状は通常、「1月1日の朝」に届くように出すものなので、一般的には年賀状に「元旦」と書きましょう。
もちろん「元旦の朝」という表現は間違いです。
- 元日
元日は、1月1日のこと。1日の朝という意味はありませんので、元旦に届ける年賀状には「元日」ではなく「元旦」と書きましょう。
元日は、朝に限らず、1月1日のことを表すために使われます。ちょっとしたことですが、違いをしっておくと印章美人につながりますよ。
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一年の始まりも、素敵な印象のあなたでスタートできるよう、意識してみてくださいね!
それではまた次回。Have a ごきげん day!
★この連載は【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!