女性の約5割が月10万円未満!「年金」見込み額と老後資金のめやす

 

おはようございます。ファイナンシャルプランナーの稲村優貴子です。

漠然と「老後の不安」を感じている方は多いと思います。老後の生活で気になることといえば、年金がどれくらいもらえるのか?という点ですよね。

今回は、老後に向けてやるべきことを考えるために、現在の年金受給額(男女別)をみてみましょう。

知っておきたい「年金」額の現実

年金手帳

「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月 厚生労働省年金局公表)によると、年金月額階級別の老齢年金受給権者数は以下のようになります。

男性(月額階級別人数)

~5万円未満 132,603 255,972
5万円~10万円未満 1,056,048 2,305,156
10万円~15万円未満 2,685,460 2,291,096
15万円~20万円未満 4,518,201 434,315
20万円~25万円未満 2,173,173 61,385
25万円~30万円未満 248,273 3,947
30万円以上 14,455 361
合計 10,828,213

女性(月額階級別人数)

~5万円未満 255,972
5万円~10万円未満 2,305,156
10万円~15万円未満 2,291,096
15万円~20万円未満 434,315
20万円~25万円未満 61,385
25万円~30万円未満 3,947
30万円以上 361
合計 5,352,232

「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者が記述したものです
※厚生年金の金額には国民年金を含んでいます

女性の48%近くが月10万円未満しかもらえていない

上記の数字を、割合にしてみてみましょう。

男性

1位 15万円~20万円未満…41.7%

※20万円未満が77.5%

女性

1位 5万円~10万円未満…43.0%

2位 10~15万円未満…42.8%

※10万円未満が47.9%

※15万円未満が85.8%

※20万円未満が90.7%

女性の約85%の年金額が15万円未満と金額になっていますが、これはあくまでも「額面」です。

もう少し残念な現実をお伝えすると、ここから国民健康保険料、介護保険料等が引かれるので手取り金額はさらに少なくなるのです。

見込み額を調べ、老後の必要資金を計算してみよう

自分がいくら年金をもらえるかが把握できれば、自分ごととして老後資金をどれくらいためればよいか予想できますね。

まずは、毎年誕生日月に送られてくるねんきん定期便を確認し、日本年金機構のねんきんネットhttps://www.nenkin.go.jp/n_net/ )などで、自分の年金見込み額を確認してみましょう。

このように、老後の生活費を予想して毎月不足額はいくらになるか見込みが立てられれば、老後の必要資金の目安がわかります

例えば、年金額14万円、必要な生活費は18万円の方なら

(18万円-14万円)×12か月×25年(65歳から90歳と仮定)=1200万円

となります。

そこまでの貯金が難しい…という金額になった場合は、ムダな固定費を減らすなど日々の節約を心がけるだけでなく、早めにiDeCoやつみたてNISA、個人年金保険などできることを始めていきましょう。

 

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稲村優貴子(ファイナンシャルプランナー)

2001年FP資格を取得し独立。2006年から6年間日本FP協会鳥取支部長。現在は Life For You 代表として相談・講演・執筆・メディア出演業務を行っている。相談件数は通算3000件以上。TBSテレビ『マツコの知らない世界』監修、日経WOMAN・北海道新聞・週刊ダイヤモンド等への記事提供、HBCテレビ『イチオシ!』出演等。得意分野はライフプラン、iDeCo、保険、年金、家計節約、不動産。
著書:『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』(河出書房新社)
資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、2級心理カウンセラー、野菜ソムリエ、ヨガインストラクター(RYT200)

★毎月第2金曜日16~17時 82.5 FM NORTH WAVE(ノースウェーブ)のラジオ番組「Ashirias1h(アシリアスワンエイチ)」内『教えてゆきこ先生』というコーナーを担当中(2023年4月現在)
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