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すぐそばの幸せに気づく。なんでもない日常を大切にしたくなる本3選

 

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、なんでもない日常を大切にしたくなる本を。

心が曇りがちな時はあんまりいろいろ考えずに、目の前にあることをいつものようにやってみます。洗濯物を干したり料理をしたり星空を眺めたり。ただそんなふうになんでもない日常がうれしい。幸せはすぐそばにあると気づかせてくれる小説やエッセイを3冊セレクトしました。

平凡な日常が愛おしい。

ささやかな日常を愛する女性たちを描いた小説集。失業中の彼女はお昼に起き出して、喫茶店でゆっくり朝ごはん。お金はないけど小さな幸せ、なんだか楽しい気ままな生活を送っています。

満員電車が嫌いで会社を辞めた私、突然失業してレコード店でアルバイトを始めた私、ブサイクな捨て猫を拾った私……。この本に登場する女性たちは、不満ややるせなさを抱えながらも、平凡な日常を愛おしみながら暮らしてる。ままならないことだっていろいろあるけど、まっすぐ前を向いて生きる彼女たちの姿に元気がわいてきます。


びんぼう草
著者:群ようこ
出版社:角川春樹事務所

小さな喜びをふたりで。

9歳の少女さきちゃんと作家のお母さんの毎日をつづった12の物語。日々の暮らしのなかで生まれる小さな喜びを描きます。

朝ごはんの目玉焼きを焼いているお母さん。二人分のお茶碗とお箸を並べるさきちゃん。親子ふたりのいつもの朝です。夕食の支度をするお母さん。テーブルで宿題をするさきちゃん。台所には歌声とおみその香りが満ちている。母娘のやさしい物語が心にしみます。透明感のあるイラストとともにどうぞ。


月の砂漠をさばさばと
著者:北村薫/絵:おーなり由子
出版社:新潮社

台所の匂い。

向田邦子が日々の暮らしや思い出を綴った随筆集。白い割烹着のお母さん、にぎやかな茶の間の風景、夕暮れ時の買い物。向田邦子さんの随筆は、おいしい料理の匂いがする。

大好物はみりん干し。子どもの頃、おばあさんが七輪で焼いてくれたのを茶の間で食べた。台所に立ち込める匂いは、幼い頃の記憶とつながっています。買い物かごを抱えてみりん干しを買いに行くのはきまって夕暮れ時。そんな日々の暮らしは、切なくてあたたかい。ささやかな日常のよろこびと哀しみが心にせまる珠玉のエッセイです。


新装版 眠る盃
著者:向田邦子
出版社:講談社

くわしくはこちらの記事をどうぞ。
『びんぼう草』
『月の砂漠をさばさばと』
『新装版 眠る盃』

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/topics/cafebonbon/

朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』はこちら>>

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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