今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『月の砂漠をさばさばと』。
9歳のさきちゃんと作家のお母さんの毎日をつづった12の物語。日々の暮らしのなかで生まれる小さな喜びを描きます。透明感のあるイラストとともにどうぞ。
『月の砂漠をさばさばと』
著者:北村薫/絵:おーなり由子
出版社:新潮社
朝ごはんの目玉焼きを焼いているお母さん。二人分のお茶碗とお箸を並べるさきちゃん。親子ふたりのいつもの朝です。
夜はお母さんが布団のなかでお話をしてくれる。「今日は何のお話がいい?」そうさきちゃんに聞くお母さんはきっと、お風呂あがりの石けんの匂いがして、ふんわりとあったかい。
夕食の支度をするお母さん。テーブルで宿題をするさきちゃん。台所には歌を口ずさむお母さんの声とおみその香りが満ちていきます。
お母さんの愛に包まれているさきちゃんだけど、お母さんもさきちゃんに救われたり助けられたりしながら生きている。お互いが手を握り合って支えあって暮らしているんですよね。
なんでもない日々が愛おしい。図書館に二人で自転車で行く日曜日がきて、また学校が始まって、季節がめぐって。母娘のキュンと切なくてやさしい物語が心にしみます。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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