朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『小さなトロールと大きな洪水』。
ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンが最初に書いたムーミンのお話です。ムーミントロールとママの冒険の物語です。
『小さなトロールと大きな洪水』
著者:トーベ・ヤンソン/訳:冨原眞弓
出版社:講談社
ムーミントロールとママはいま、大きな森のいちばん深いところにいます。冬がくる前に家を建てようと、日当たりのよい場所を探していたのです。ムーミントロールのパパはニョロニョロたちと旅に出てしまって行方がわかりません。家族がまた一緒に暮らす日はくるのでしょうか。「それじゃあ、パパもニョロニョロになってしまったの?」とムーミン。寒くて暗い森の中でさみしさが募ります。
森や沼、嵐の海をわたりながら、ムーミンたちの南への旅は続きます。大自然の脅威を前にすれば、ムーミントロールはあまりにも小さい存在ですよね。でも、ムーミンもママもとっても勇敢なんです。嵐の試練を乗り越えたムーミンは「なにもかも、うまくいきそうだよ!」とさけび、ママは「さあ、また歩くのよ」と前を向きます。大陽がふりそそぐ朝の情景が美しい。詩情あふれるムーミンの物語は朝読書にもぴったりです。
本書はシリーズの最後に出版されましたが、実際にはトーベ・ヤンソンさんが最初に書いたムーミンの物語なのだそうです。この本の序文には「これはわたしにとってはじめての、ハッピーエンドのお話なのです!」と書かれています。初期のムーミンと出会える一冊をぜひ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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