BLOG

モンタギューおじさんの怖い話

 

今日のカフェボンボンは、『モンタギューおじさんの怖い話』

イギリス発の子どもが主役の恐怖物語。ストーリーの背景にある古いお屋敷や牧師館、墓地のような庭や薄暗い森など、イギリス独特の雰囲気が不気味さをかもし出す。妖しさや情念とはまた違う怖さを味わって。


20140327

モンタギューおじさんの怖い話
著者:クリス・プリーストリー/訳:三辺律子
出版社:理論社

エドガー少年は、学校がお休みになるとモンタギューおじさんの家を一人訪ねます。森のはずれにあるお屋敷で、おじさんの話を聞くためです。背筋が凍るようなこわーいお話をね。

ビクビクしつつも怪談話が聞きたいこの気持ち、わかりますよね。洞窟のように暗い書斎の暖炉の前に座ると、さあ、おじさんの話の始まりです。

話の主役はみんなエドガーと同じ年頃の子どもたち。この子たちに起こった出来事を、自分のことのように感じるエドガーの怯えが伝わってきます。

おじさんがいくつも話をするうちに、奈落の底に落ちていくような恐怖がじわじわとボディーブローのように効いてくる。これ以上は言えませんが、取り返しがつかないって怖いことです、本当に。

子どもの頃からエドガー・アラン・ポーやレイ・ブラッドベリが好きだったという著者の悪夢の世界に引きずり込まれました。不気味かわいい装丁や挿し絵もいいですね!

Love, まっこリ〜ナ

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』

公式ブログ
小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング