今日のカフェボンボンは、『モンタギューおじさんの怖い話』。
イギリス発の子どもが主役の恐怖物語。ストーリーの背景にある古いお屋敷や牧師館、墓地のような庭や薄暗い森など、イギリス独特の雰囲気が不気味さをかもし出す。妖しさや情念とはまた違う怖さを味わって。
『モンタギューおじさんの怖い話』
著者:クリス・プリーストリー/訳:三辺律子
出版社:理論社
エドガー少年は、学校がお休みになるとモンタギューおじさんの家を一人訪ねます。森のはずれにあるお屋敷で、おじさんの話を聞くためです。背筋が凍るようなこわーいお話をね。
ビクビクしつつも怪談話が聞きたいこの気持ち、わかりますよね。洞窟のように暗い書斎の暖炉の前に座ると、さあ、おじさんの話の始まりです。
話の主役はみんなエドガーと同じ年頃の子どもたち。この子たちに起こった出来事を、自分のことのように感じるエドガーの怯えが伝わってきます。
おじさんがいくつも話をするうちに、奈落の底に落ちていくような恐怖がじわじわとボディーブローのように効いてくる。これ以上は言えませんが、取り返しがつかないって怖いことです、本当に。
子どもの頃からエドガー・アラン・ポーやレイ・ブラッドベリが好きだったという著者の悪夢の世界に引きずり込まれました。不気味かわいい装丁や挿し絵もいいですね!
Love, まっこリ〜ナ