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永遠の名作『たんぽぽのお酒』

 

今日のカフェボンボンのおすすめは、『たんぽぽのお酒』
アメリカの偉大なSF作家、レイ・ブラッドベリの不朽の名作です。12歳の少年の夏の日々を描いたファンタジックな物語をどうぞ。

20120804

ベスト版 たんぽぽのお酒
著者:レイ・ブラッドベリ/訳:北山克彦/絵:荒井良二
出版社:晶文社

1928年の6月。アメリカの小さな町で、ダグラス・スポールディングの夏休みが始まった。

本当に自由で、自分が生きていることを知る朝。まっさらなテニスシューズをはくと、かかとに夏を感じて、魔法みたいに川も木も家も飛び越せるんだ! 少年は丸ごとの夏を思って微笑を浮かべ、町に向かって指を鳴らす。

おじいさんと造るたんぽぽのお酒。収穫した金色の花を絞り、いくつも壜詰めにする。夏の思い出をひと壜ごとに閉じ込めて。

冬が来て、夏の感触を味わいたくなると、パパやおばあちゃんもたんぽぽのお酒の栓を開ける。お酒をひと口飲めば、太陽の光がよみがえってくるから……。

物語の舞台グリーン・タウンは、ブラッドベリの故郷、イリノイ州の田舎町がモデルです。永遠の夏への憧れと少年のイノセンス、友だちとの別れや肉親の死への怖れ。ダグラスはこの小さな町ですべてを経験し成長していくのです。

ダグラスの「朝時間」は、夏の最初の朝。

ノスタルジックで詩的な美しさに満ちたシーンです。本のお供には、男の子たちの大好きなアイスクリームを1パイントにチョコレートをひとすくい。

ぜひこの本を手にとって、夏をつかまえて!

今年の6月に亡くなったレイ・ブラッドベリを偲んで。

Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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