【朝の恋愛小説:やっぱり朝は二度寝が好き 】 Vol.27 大告白は突然やってくる

 

Vol.27 大告白は突然やってくる

誠士が頑張ってきたのは尊敬する。

けど、そんな風に言われるとカチンとくる。

「窓口業務って本当に大切だよ。
個人のお客さんは、銀行と言えば、私たちなの。
私たちが誠実に対応するから、信頼して大事なお金を預けるんじゃない。
やっぱり総合職の人は・・・」

「萌乃、ごめん、そういうつもりじゃないんだ」

こんな真剣な表情を見たことがなくて、息を飲んだ。

「オレ、来年、ロンドン支店へ行くことが決まった」

一瞬、びっくりしたけど、思い出した。
誠士の希望は海外赴任だった。

しかもロンドンは誠士が一番行きたかった支店。
さっきの話を忘れて、一緒になって喜んだ。

「もう少しじっくり行く戦略だったけど、計画変更。

萌乃、ロンドンに着いてきてほしい。

オレが萌乃のこと好きだから」

————。

こんなことって急に言われるもの?

仕事の話をしたのは、探りを入れるため?
頭が大混乱したあと、頬に生あたたかさを感じて驚いた。

あれ、わたし、泣いてる?

(この小説は、毎日更新です。続きはまた明日!)

 

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物語の登場人物

立川萌乃(もえの) 28歳

静岡出身。銀行の一般職。趣味で、フラワーアレンジメントをならう。早起きできる朝美人に憧れている。

新城雪乃(ゆきの) 28歳

萌乃と同じ高校時代からの友人。なんでも出来る格好いい人物として萌乃からは頼りにされている。

藤井倫太郎(りんたろう)28歳

萌乃、雪乃と同じ高校のサッカー部出身で東京の大学へ進み、留学。外資系投資銀行につとめるいわゆるエリート。

木村ことみ 28歳

萌乃の同期で、同じ支店にずっと勤めている。常識人であり現実主義者。

柳原誠士(せいじ)28歳

萌乃とことみの同期入社である、総合職の銀行マン。

近藤裕太(ゆうた)24歳

萌乃がフラワーアレンジメントの教室の隣にあるパーソナルトレーニングスタジオのトレーナー。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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