企業が返還を肩代わりしてくれる仕組み!「奨学金返済支援制度」とは

 

おはようございます。ファイナンシャルプランナーの稲村優貴子です。

この連載では、『朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本』というテーマで、お金にまつわるコラムをお届けします。

企業が返還を肩代わり。知っておきたい「奨学金返済支援制度」

大学生

進学費用をまかなうため、高等教育機関の学生等のうち3人に1人(32.6%)が、日本学生支援機構の奨学金を利用しています。(令和5年12月末時点)

(参考:日本学生支援機構(JASSO)ホームページ「企業の奨学金返還支援(代理返還)制度」)

例えば、毎月5万円を4年間480ヶ月利子ありの第二種奨学金で借りた場合、総額240万円の貸与額になります。

返済は卒業後の9月から(就職してすぐは生活が安定しないため9月からスタートとしてくれています)15年間で、22歳で卒業であれば37歳まで毎月1万4,361円(最終月1万4,472円)返済することになります。

※貸与利率0.94%で日本学生支援機構シミュレーターにて試算

これほど長期にわたる返済になると、結婚後も続くことが多く、負担感は大きくなります。

お金

この借金である奨学金を、企業が肩代わりして返済してくれるのが「奨学金返還支援制度」です。令和5年12月現在、全国で1,463社がこの制度を採用しています。

2021年4月から、企業が直接日本学生支援機構に奨学金を返済することができるようになり、まさに肩代わりといえる制度になりました。

節税、企業イメージのアップ、人材確保のメリットがあるため、この制度を検討している企業が増えてきているようです。

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奨学金制度の仕組み、返済支援制度を理解すると借金ではある奨学金も未来への投資として前向きにとらえられるはずです。

多くの学生さんがお金がないと自分の将来に限界をつけず、自分の夢に向かっていけますように。

 

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朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本

Written by

稲村優貴子(ファイナンシャルプランナー)

2001年FP資格を取得し独立。2006年から6年間日本FP協会鳥取支部長。現在は Life For You 代表として相談・講演・執筆・メディア出演業務を行っている。相談件数は通算3000件以上。TBSテレビ『マツコの知らない世界』監修、日経WOMAN・北海道新聞・週刊ダイヤモンド等への記事提供、HBCテレビ『イチオシ!』出演等。得意分野はライフプラン、iDeCo、保険、年金、家計節約、不動産。
著書:『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』(河出書房新社)
資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、2級心理カウンセラー、野菜ソムリエ、ヨガインストラクター(RYT200)

★毎月第2金曜日16~17時 82.5 FM NORTH WAVE(ノースウェーブ)のラジオ番組「Ashirias1h(アシリアスワンエイチ)」内『教えてゆきこ先生』というコーナーを担当中(2023年4月現在)
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