北海道ブラックアウトから5年。経験者として伝えたい「7つの備え」

 

おはようございます。ファイナンシャルプランナーの稲村優貴子です。

この連載では、『朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本』というテーマで、お金にまつわるコラムをお届けします。

2018年9月6日午前3時7分。最大震度7の北海道南西沖地震が発生した時間です。私が暮らす札幌も大きな揺れに襲われました。

この記事では、地震後のブラックアウトを経験した者として、お金と同じくらい大切な、防災時の「7つの備え」についてお伝えします。

北海道ブラックアウトから5年。当時の状況は…

地震のイメージ

子ども達も飛び起き、テレビをつけようと思ってもつかない。照明もつかない。地震の後は、夜中だから寝ようと寄り添って再び眠りにつきました。

早朝起きても停電。街中の信号機の点滅もなく静まり返っています。

非常電源で営業しているコンビニに行きましたが、時すでに遅し。カップ麺はじめ食料は、お菓子が少しある程度。乾電池も売り切れ。数件回っても同じ状況。

ほとんど商品が陳列されていないお店にいると、恐怖感に襲われてきました。

スーパー

幸い、前日の夕方に買い足したばかりだったので、冷蔵庫には食材がありました。いつまで停電になるか予想がつかない状況だったので、明るいうちにカセットコンロで料理をしておくことに。

我が家は水道が使えましたが、マンション住まいの人は電気で水をくみ上げて配水されるため、断水状態。高層マンションの方は階段を下りて給水車から水をもらい、また階段を上って自宅まで運んでいました。

そこで、若者が高齢者のために水を運ぶボランティアを自らかってでていたりして、日本は素晴らしい国だと改めて感じました。

地震のあった日は夕方早めに食事を済ませ、水シャワーを試みましたが、冷たくて洗髪はできず。電池がなかったため、アロマキャンドルを囲み、家族で「もしも浦島太郎がヤンキーだったら」など笑いながら、早めに就寝。

このような余裕をもてたのは食材があったこと、北海道の9月という暑くも寒くもない過ごしやすい季節だったからだと思います。

これがもし真夏で、食材がすぐに傷んでしまう時期だったり、真冬の自宅内が氷点下になりかねない時期だったりしたら…と思うと、今も恐ろしくなります。

経験者として伝えたい「7つの備え」

震災時に感じた、必ず自宅に最低限備えておきたいものは、次の7つです。

 

 

1) 日持ちする食べ物(数年もつレトルトなど含め)3日分

2) カセットコンロとボンベ

3) 懐中電灯と電池

懐中電灯

4) ラジオ(これは特に必須)

5) スマホバッテリー

モバイルバッテリー

6) 水(3ℓ×3日分)

7) 防寒できるもの(カセットコンロで使える暖房、毛布、ジャンパーなど)

 

 

その他、売り切れになって停電解消後も不足していたのは、ティッシュやトイレットペーパー、生理用品などの紙類です。

まとめ

防災グッズ

今後、南海トラフ地震や関東での地震も予想されており、いつどこで被災するかは本当にわかりません。

2023年今年の9月1日で関東大震災から100年。薄れがちな防災意識を高めたい時期です。

このコラムはお金がテーマですが、防災への備えは命にかかわるので、お金を貯めたり、節約したりすることと同じくらい大切です。お金の管理と合わせ、防災グッズもしっかり準備しておきましょう。

次回は、自宅以外で被災した時のために持っておきたい防災ポーチを紹介します。

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本

Written by

稲村優貴子(ファイナンシャルプランナー)

2001年FP資格を取得し独立。2006年から6年間日本FP協会鳥取支部長。現在は Life For You 代表として相談・講演・執筆・メディア出演業務を行っている。相談件数は通算3000件以上。TBSテレビ『マツコの知らない世界』監修、日経WOMAN・北海道新聞・週刊ダイヤモンド等への記事提供、HBCテレビ『イチオシ!』出演等。得意分野はライフプラン、iDeCo、保険、年金、家計節約、不動産。
著書:『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』(河出書房新社)
資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、2級心理カウンセラー、野菜ソムリエ、ヨガインストラクター(RYT200)

★毎月第2金曜日16~17時 82.5 FM NORTH WAVE(ノースウェーブ)のラジオ番組「Ashirias1h(アシリアスワンエイチ)」内『教えてゆきこ先生』というコーナーを担当中(2023年4月現在)
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