おはようございます。LINEで気軽に相談できるオンライン漢方サービス『わたし漢方』の漢方薬剤師 さっちです。不定期で、季節の不調を改善するヒントをお伝えしています。
朝晩の冷え込みが増してきて、冬の近づきを肌で感じる季節になりました。身体の内側だけでなく、外側(例えば、肌荒れやかゆみなど)にも不調が現れる方が増えてきています。
ということで今日のテーマは、冬の深まりとともに悩む方が増える、乾燥による肌の不調=「枯れ肌」。
肌の潤いを守るための養生法や、朝のルーティン、漢方アプローチについてご紹介します。
乾燥で、肌が「枯れ」ていませんか?
11月は、「肺」と「大腸」が乾燥する季節
11月は五行説では、「燥」の季節にあたり、乾燥により障害を伴う「燥邪(そうじゃ)」の状態に陥りやすい条件が揃っています。
漢方医学的に、身体の中で最も乾燥を苦手とするのは「肺」と「大腸」です。
これら2つの乾燥は、美容面への影響も大きく、潤いを失うことで肌が「枯れて」ゆき、見た目の若さが失われたように感じる方も。
まず「肺」が乾燥すると、「皮毛」や「大腸」との繋がりが大きく、乾燥することで、肌が荒れたり痒みが起こりやすくなります。
また、潤いが低下することで便秘などの症状も起こりやすくなると考えられており、便秘でさらに肌が荒れてしまうとバッドスパイラルに陥ってしまうケースもあります。
健康な肌は、角質層が肌の水分蒸発を防ぎ、潤いを保っています。
これまでは、このバリア機能がゆらぐことで起こる肌不調は「ゆらぎ肌」等と呼ばれていましたが、昨今の自粛生活の影響で、エアコンに触れている時間が長くなったり、汗をかく機会が減ってしまったことで、今までと違う肌環境に進化していると言えます。
こういった外的要因に、ひとりひとりの生活習慣(例えば、体を洗う時などの刺激、栄養不足、加齢による皮脂分泌の低下、睡眠不足、ストレス、暴飲暴食による内臓の疲れ、解毒力の低下等)が加わり、肌や身体が枯れてしまう「枯れ肌」状態になっている方が目立ちます。
こまめなケアを。「枯らさない」朝習慣
「枯れ肌」改善には、生活面でのアプローチも欠かせません。
季節に合わせてスキンケアを変えたり、水分と油分両方のバランスを考え、自分に合ったケア方法を選ぶのがポイントです。毎朝の洗顔でも、摩擦を避け優しく洗うことを心掛けましょう。
1日をスタートさせる朝食も中身を大切に。薬膳で血を汚すと考えられている食べ物(甘いもの、味の濃いもの、辛いものなどの刺激物、加工品、アルコール、もち米、アクの強い山菜やタケノコ、エビ、カニ、魚卵等)を避けて、お肌の栄養になる食材(黒豆、黒米、山芋、玄米、きくらげ、松の実、白ごま、旬の野菜、海藻等)を意識して取り入れていきましょう。
また、寝ている間のエアコンにも要注意です。
暖房がきいた環境下に長時間いる場合は、湿度管理に加え、暖房の風が直接当たらないように工夫したり、体を冷やさず締め付けない服装や優しい天然素材を使った肌着やパジャマなどを着用するのもおすすめです。
「枯れ肌」の症状別。漢方アプローチ
漢方では、心と身体全体をひとつと捉え、バランスを整えながら「枯れ肌」に潤いを取り戻すお手伝いをしてまいります。
今回は大きく3つの「枯れ肌」タイプ別に漢方のアプローチを考えてみました。
顔色がくすむ、クマが消えない…「血不足枯れ肌」さん特に女性の場合、生理で慢性的に血不足になりやすいため、最も多いアプローチは血流の改善になります。
寒くなると、空気の乾燥だけでなく冷えによる血流の悪化も加わり、お肌への負担が増えるので、肌に養分をしっかりまわし潤いを取り戻すために「血」を補う生薬が配合された漢方薬を活用し、血の質を上げて、血流を良くしていきます。
にきびや吹き出物がなかなか治らない…「腸内アンバランス枯れ肌」さん「腸と肌はつながっている」や「肌は内臓の鏡」という言葉は耳にしたことがあるかもしれません。
「大腸」の乾燥により腸内環境が乱れたり免疫力が低下すると、にきびの化膿や炎症が起こりやすくなったり、治りにくい状態が続いたりします。この場合、にきびそのものではなく、まずお通じや腸内バランスの改善を目指した漢方を処方します。また、生活習慣の改善もしっかりお考えいただき、大腸の潤いを取り戻すことに注力していきます。
シミ、しわ、たるみが気になる…「ストレス枯れ肌」さん毎日しっかり保湿ケアをして、食べる物にも気を使っているのに、肌不調なかなか治らないという場合は、ストレスによる肌不調を起こしているケースが多いです。
ストレスによって、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーが乱れ、お肌のバリア機能が低下して「枯れ肌」を招いているかもしれません。この場合は、自律神経を整える漢方アプローチを一緒に考えていきます。
『わたし漢方』では、漢方の専門家がLINEを介してひとりひとりの症状や体質に合わせてベストだと考えられる漢方を選んでいます。ひとりひとり身体のタイプや症状の出方が異なるため、カウンセリングを通して適切な打ち手を一緒に見つけてまいります。
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