朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、魔性の女を描いた小説。
悪い女とわかっていても、男も女も虜になってしまう。人の心を自在に操る「魔性の女」や「噂の女」があなたの心も翻弄します。読み出したら面白くてやめられない、どっぷりと物語の深みにはまる2冊をどうぞ。
『噂の女』
著者:奥田英朗
出版社:新潮社
人気作家・奥田英朗の毒と笑いに満ちた小説です。噂の女の名前はミユキ。いつもきな臭い話がつきまとう女です。金持ちの男たちを色仕掛けで次々と手玉に取り、やがては玉の輿婚から高級クラブのママへ。中古車販売店の女、料理教室の女、檀家の女……。みんなミユキのことなんです。
でも、昔のミユキを知る人は口をそろえて言うんです。すっごい地味な子やったのに……。そんな子がどこでどうして「噂の女」になったのか。
妖艶なだけじゃない。愛想も気配りもある。それがミユキの魔力なんですね、きっと。だから「たとえ騙されたって俺は構わん」と男に言わしめる。「一度でいいから自分も悪女になってみたい」と妄想する女さえいる。ミユキに魅入られたら最後、男も女も果てしない欲望に目覚めてしまうのです。
『悪女について』
著者:有吉佐和子
出版社:新潮社
有吉佐和子のドラマチックな傑作小説。謎の死をとげた女実業家・富小路公子のスキャンダラスな一生を描きます。
富小路公子の本当の姿を誰も知らない。誰かにとっては奥ゆかしく清純な女性。一輪の白百合のような人、捨て犬を抱いて涙を流した人、心の綺麗な人……。悪女だなんてとんでもない。天女のようだと語る人さえいる。けれど、彼女と関わりのあった27の男女が公子の人物像について語るうち、そのとんでもない裏の顔が次第に明らかになってきます。男心を巧みに操りながらも、相手にちらりとも気づかせない。その手際の良さ、鮮やかさといったら。
公子の人物像を語る人の本性も顔をのぞかせるのが面白い。ワルイ女の怖さと魅力満載の一冊をぜひどうぞ。
くわしくはこちらの記事をどうぞ。
*『噂の女』
*『悪女について』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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