朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『窓辺のこと』。
作家の石田千が日々の暮らしをつづったエッセイ集。著者が五十歳になった年に書いたものをまとめた一冊です。牧野伊三夫の挿絵とエッセイが静かに美しく響き合います。朝読書にもオススメです。
『窓辺のこと』
著者:石田千
出版社:港の人
毎日、心は揺れている。そんなとき、石田千さんはいつも窓の外を眺めている。朝食の支度をするとき、文をつづるとき、編み物をするときも。どこにも行かない日曜日に、もう会えないひとを想いながらクッキーを焼いた。そのときも懐かしいそのひとと一緒に窓の光を感じていました。
「いろんな町の窓をながめ、暮らしてきた。くもった窓も、あかない窓ももあった。どの町も、泣いて笑って、おもしろかった」。つらいこともあるけれど、悲しみも心細さも飲み込んで、日常のこまごましたことを淡々とこなしていく。食べて飲んであっけらかんと笑う石田さんの姿に何度もぐっときました。そしてまた、いつもどおりに日々の暮らしを続けていくことの喜びも感じるのです。
『窓辺のこと』の「朝時間」は、ヒヤシンス。いつもより早起きをした著者は窓辺のヒアシンスが満開になっているのに気づきます。花の香りに包まれながらお鍋でつくるミルクティー。喜びに満ちた清々しい朝です。
石田千さんの小説やエッセイ、以前ご紹介したこちらもぜひどうぞ。
*『きなりの雲』
*『バスを待って』
*『屋上がえり』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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