今日のカフェボンボンの本棚は、『新釈 走れメロス 他四篇』。
人気作家・森見登美彦が描く現代のメロスとは? 太宰治、森鴎外、芥川龍之介らの古典的名作を現代に書き換えた連作短篇集です。
『新釈 走れメロス 他四篇』
著者:森見登美彦
出版社:KADOKAWA
森見登美彦のメロスは、京都のぐうたら大学生・茅野史郎(めのしろう)。舞台が古代ギリシアから現代の京都に移っただけじゃない。
友人のために命がけでひた走る精悍なメロスとちゃらんぽらんの芽野はイメージが違いすぎ! でもこれが森見流です。
学園祭のお祭り騒ぎのなか、ギリシアも友情もそっちのけ。でも、現代のメロスも走るんです。河原町通、新京極のアーケード、地下道を、京都の町じゅうを駆け抜ける。この疾走感あふれるシーンがすごくいい。
芥川龍之介の「藪の中」は、学生映画サークル内の恋愛ストーリーに変換。京都の老舗カフェ新進堂も登場します。斬新で奇想天外な森見ワールドを楽しんで!
Love, まっこリ〜ナ
*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
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