BLOG

キュートで古風な恋愛小説『夜は短し歩けよ乙女』

 

今日のカフェボンボンは、森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』

京都を舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールの物語。ストーリーも登場人物も表紙もすべてが可愛くきらめいている。

20140901

夜は短し歩けよ乙女
著者:森見登美彦
出版社:角川グループパブリッシング

大学生の「私」は、クラブの後輩の「黒髪の乙女」にぞっこんひとめぼれ。京都の町じゅう彼女のあとをつけ偶然の出会いを装うも、清楚で純真な乙女は「先輩」の想いに気づかない。

ふたりが出会うのは夜の木屋町から先斗町、夏の下鴨神社の古本市、銀閣寺に哲学の道、学園祭と京都ならではの風情ある場所。まわりにはいつも奇人変人たちが出没して、大混乱が巻き起こる。この混乱ぶりは奇想天外なマジックを見ているようで片時も目が離せない。

色とりどりの吹き流しをなびかせた三階建電車が夜の先斗町を走るシーンはすごく幻想的。古風でリズミカルな文体に身を委ねれば、夢うつつの酩酊気分が待っています。

本のお供には、ダイキリなどをいかがでしょう。ライムの香りがさわやかなラムベースのカクテルです。ラム酒を愛する「黒髪の乙女」にちなんで……。

京都の骨董店を舞台にした奇譚集『きつねのはなし』もぜひ。

Love, まっこリ〜ナ

*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/topics/cafebonbon/

朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』はこちら>>

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』

公式ブログ
小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング