今日のカフェボンボンは、森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』。
京都を舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールの物語。ストーリーも登場人物も表紙もすべてが可愛くきらめいている。
『夜は短し歩けよ乙女』
著者:森見登美彦
出版社:角川グループパブリッシング
大学生の「私」は、クラブの後輩の「黒髪の乙女」にぞっこんひとめぼれ。京都の町じゅう彼女のあとをつけ偶然の出会いを装うも、清楚で純真な乙女は「先輩」の想いに気づかない。
ふたりが出会うのは夜の木屋町から先斗町、夏の下鴨神社の古本市、銀閣寺に哲学の道、学園祭と京都ならではの風情ある場所。まわりにはいつも奇人変人たちが出没して、大混乱が巻き起こる。この混乱ぶりは奇想天外なマジックを見ているようで片時も目が離せない。
色とりどりの吹き流しをなびかせた三階建電車が夜の先斗町を走るシーンはすごく幻想的。古風でリズミカルな文体に身を委ねれば、夢うつつの酩酊気分が待っています。
本のお供には、ダイキリなどをいかがでしょう。ライムの香りがさわやかなラムベースのカクテルです。ラム酒を愛する「黒髪の乙女」にちなんで……。
京都の骨董店を舞台にした奇譚集『きつねのはなし』もぜひ。
Love, まっこリ〜ナ
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