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朝ご飯・駅弁・焼き芋も!食にまつわることば辞典

 

今日のカフェボンボンの本棚は、『お食辞解』

テレビやラジオでもおなじみの言語学者・金田一秀穂先生の食にまつわることばのエッセイ集。「朝ご飯」から「渡辺のジュースの素」まで、170の「お食語」をユーモアたっぷりに解説します。

20150923
お食辞解
著者:金田一秀穂
出版社:文藝春秋

あさごはん、あんこ、うなぎのかばやき、えんかい、おにぎり……。ア行にはおいしそうなことばがズラリ。

カ行も負けてはいない。かき、きびだんご、くいにげ、げっぺい。なかでも、き【生】は圧倒的な存在感。生一本、生醤油、生酢。たった一文字だけで印象が大きく変わる。

人は「おいしい」を五感で感じる。食べ物の名前もまたおいしさを決める要因となるのだという。

京都のことば「たいたん」もそのひとつ。かぼちゃのたいたん、菜の花のたいたん、油揚げのたいたん。先生がたいたんに抱くイメージは「ぬくもりがあって、可愛らしく、庶民的」。おいしさの感じ方も人それぞれ、本当に奥が深い。

ムシャムシャとパクパクでは、料理のサイズが違う。どちらも健康でなければできないのが共通点。だから、子どもたちがムシャムシャ、パクパク食べている姿を見ると幸せを感じる……。

冬の日に魚の煮こごりを冷めたご飯で食べる幸せ、誰かに栗の皮をむいてあげる幸せ。先生はいくつもの「食語」に幸福な気分を見出していく。

「朝ご飯がおいしい国は、いい国である。」
さまざまな国を旅した先生のこの一言が心に残ります。

Love, まっこリ〜ナ

*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/author/14/

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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