今日のカフェボンボンは、『青の寝室ー激情に憑かれた愛人たち』。
メグレ警視シリーズで知られるジョルジュ・シムノンの異色作品。不倫関係に陥った男女を巡る事件を描く、サスペンスフルな小説です。
『青の寝室ー激情に憑かれた愛人たち(シムノン本格小説選)』
著者:ジョルジュ・シムノン/訳:長島良三
出版社:河出書房新社
舞台はフランスの田舎町。妻子あるトニーと人妻アンドレは、ある夜、森の中で関係をもつ。その夜以来、ふたりはホテルの一室で密会を重ねるようになり、トニーはアンドレの狂乱的な愛に溺れていく。
ふたりの濃密な関係を象徴するのが、ホテルの青い寝室。夏の午後の熱い空気がまとわりつき、よろい戸から洩れる強烈な光に揺れる世界。この青い壁の部屋には不吉な影がつきまとう。ある日、満ち足りたトニーが部屋から見たものは……。
スキャンダラスな展開と不条理な状況に、一種独特なエロティシズムが漂う物語です。
この『青の寝室』、映画化されるそうです。監督は「潜水服は蝶の夢を見る」や「007 慰めの報酬」に出演の俳優マチュー・アマルリック。
もし彼がトニー役ならミステリアスな雰囲気がぴったりですね。どんな“青い部屋”になるのかもすごく楽しみ!
Love, まっこリ〜ナ