今日のカフェボンボンは、『カリフォルニアの炎』。
昨日、文庫の表紙カバーで触れたミステリー作品。鬼才ドン・ウィンズロウがカリフォルニアの火と命を描く傑作です。
『カリフォルニアの炎』
著者:ドン・ウィンズロウ/訳:東江一紀
出版社:角川書店
ドン・ウィンズロウの描く主人公たちが好き。かわいくて切なくて抱きしめたくなる。代表作シリーズの私立探偵ニール・ケアリーに、『ボビーZの気怠く優雅な人生』のティム・カーニー、『夜明けのパトロール』のブーン・ダニエルズも最高。
なかでもいち押しは、本書の主人公ジャック・ウェイド。カリフォルニアの太陽と海を愛するサーファーにして、とびきり優秀な火災査定人が魅力的でないわけがない。
ストーリーは息もつかせぬ鮮やかな展開。海を見下ろす豪邸の火事と美しい女性の死。火災現場を調べ上げたジャックが出した答えは殺人。太平洋の波の音を背景に、熾烈な駆け引きと悪への挑戦が始まる……。
仕事を完璧にこなす男はかっこいい。苦い過去があるならならなおさらいい。深い闇を持ちながら人を魅きつけてやまない、カリフォルニアの熱い物語をどうぞ。
Love, まっこリ〜ナ