今日のカフェボンボンは、ストーリーや情景が心に浮かぶ広告コピーを紹介した新刊本。
チョコレートやお茶づけに秘められた物語にドキドキしたりしみじみしたり。恋、女性、家族などのテーマに沿って、115の物語が並びます。
『物語のある広告コピー』
出版社:パイ インターナショナル
俳優の大滝秀治さんが息子役の岸部一徳さんに「つまらん!」と言う。あのキンチョールのCMが好きでした。
金鳥小説「父子水」は、このTVCMから派生したシリーズ広告。ある夏の休日。父は新聞を広げる息子の前で水性キンチョールを噴きまくる。「なぜどこへも行かんのだ」「疲れていて……」不器用なやりとりのあと、結局、父はいつものように「つまらん」という言葉を残して仏間に引っ込んでしまう。
じつは息子は再就職したばかりとか、父は最近俳句に凝っているといったバックストーリーが、父子の日常シーンをより味わい深いものにしてます。
かっこいいコピーも刺激的。でも、その背景にある小さな物語を知れば、商品がもっと身近なものになる。
いま、ぼくが聴きたい歌を、
いま、誰かがリクエストした。
ABCラジオの企業広告です。このあとにどんな物語が続くのかすごく知りたい。だって、こんなドキッとする嬉しい瞬間を、素敵なコピーが思い出させてくれたから。
本の表紙カバーのように、あたたかいハートを伝えてくれる一冊です。
Love, まっこリ〜ナ