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自然のグルーヴを感じる『空の絵本』

 

今日のカフェボンボンのおすすめは、『空の絵本』
力強い絵とまっすぐな言葉に、心が澄みわたるような本です。

20121117

空の絵本
作:長田弘/絵:荒井良二
出版社:講談社

遠くでかすかに響く太鼓の音が、だんだん近づいてくるように雨が降り出す。小さな池や森に雨つぶが注ぎ、木々の濃い緑は灰色にけぶる。雨脚は激しくなり、池の水も風も渦巻いて、鳥や動物たちは逃げていく。

雨と雷が最高潮に達した時、詩と絵が一体となってグルーヴする。そして……。雨が止んだあとの静けさ。雲のすき間から射しこむまぶしい太陽の光。

ああ、気持ちいい。ほら、鳥たちもみんな戻って来たよ。ページをめくるたび、透明なしずくが滴り落ちてくるようでうっとりする。

空の絵本の「朝時間」は、雨上がりの朝。
“みどりいろは みどりいろに 空いろは 空いろに”変わっていきます。

詩人と画家のセッションは、言葉と絵筆の持つエネルギーをあらためて感じさせてくれます。同時に、本書は、東北出身のお二人が思いを込めて作った特別な絵本でもあります。

大雨のあとの夜空には、きっと星が降るように瞬くだろう。煌々と輝く月を見上げる平穏な日がくることを祈りつつ読みました。

Love, まっこリ〜ナ

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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