睡眠のトラブルにはいろいろあると思いますが、働いている女性の多くが抱えているのはベッドに入っても眠れないというより、眠る時間が少なく、その結果朝スッキリ起きられないという人が多いようです。そこで今回は、そんな方へぐっすり快眠のためのアドバイスをいたします!

 

仕事も家事もシェアしてみよう♪


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現代女性は男性と同じように働いている方が多く、睡眠時間が4時間台なんていう方も少なくありません。
家事、育児、介護などの家庭での仕事はまだ女性の役目とされているところも多いため、それに加えて男性と同じように働くようになると、男性よりも睡眠が少なくなってしまいます(日本男性の家事育児参加時間は、先進国の中では最下位に近い状態にあります)。

 

もちろん最近では、家事に積極的な男性も増えているようですが、男性の育児休暇取得率はわずか0.5~1%。30代、40代の正社員の5人に1人は週に60時間も働いているというデータもあるので、家事や育児に参加したくても参加できないというのが実情のようです…。そのため、そんなハードな会社に入社してしまったり、パートナーが週に60時間も働いているような状態にある女性は、クタクタになってしまうか、仕事を辞めざるを得ないようです。

 

過去の記事でも書いたように睡眠不足が長く続くと、作業効率が下がるだけでなく、ヒューマンエラーが起きやすくなり、意欲、体力、免疫力も低下してしまいます。男性も女性も元気な暮らしを実現するには、仕事も家事もシェアして、各々が少し余力を残して1日を終えるように心がけることが大切です。そして、会社の上司をはじめ、多くの方が休むこと眠ることの重要性をどんどん主張していくことがとても重要なのです。

日本人はまじめで責任感が強いので、人に頼ったり、休みをとることに抵抗がある方が少なくないようですが、それは結果的にみんなが息苦しい環境を作ってしまう原因に。疲れがたまる前に働くのを止め、休む時は堂々と休みましょう!

 

 

睡眠こそ疲労を解消する特効薬


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最近疲労の研究が進み、ウイルスが疲労の原因であることなどが分かってきましたが、その分野の専門家も「疲労解消に効果があるのは睡眠だ」と述べられています。

問題はいかに睡眠時間を確保するかです。忙しい方は平日は寝る時間がなく、つい週末に寝だめをしがちです。ですが、寝だめは体内時計を乱し、日曜日の夜眠れなくなり、月曜日の朝に起きるのがつらくなってしまうことにもなりますので要注意を。
平日の平均睡眠時間が5時間を切っているような人方は、週末はある程度長く眠った方が疲労回復には効果があるようです。

 

ただし、お昼過ぎまで寝てしまうと体内時計を乱してしまうので、金曜日、土曜日、日曜の夜はいつもより早い時間に就寝し、8~9時間程度ぐっすり眠り、いずれもお昼前には目を覚ますようにしましょう。

ぐっすり眠っても月曜日の朝がつらいのは、体内リズムがズレたことも一因ですが、実は、それまで義務感や緊張などでマスクされていた疲労感が、ぐっすり眠り、リラックスしたことで一気に現れるために起こることがあるようです。つまり、その時のだるさが実際に溜まっている疲労というわけです。

 

 

まとめとしては、以下のことを気をつけてください!
・疲労はどんな生活を送っても、労働した分蓄積しますが、いろいろな要因で疲労感を感じなくなることもあります。
・疲労は質の良い睡眠によって解消されます。本来は平日も週末も同じリズムでぐっすり眠ったほうが良いのですが、平日、睡眠不足になる方は、週末はある程度寝だめしてOKです! ただし、体内時計の乱れを最小限にするためには、週末の夜は早く眠り、お昼前には起きるようにしましょう。
・慢性的な疲労は週末眠ったくらいでは取れないので、月曜日の朝もだるいという方は、それが本来の疲労だと自覚し、その週は睡眠を確保するようにしましょう。
・朝起きるのがつらい人は、睡眠時間を見直してみて。働きすぎて睡眠時間が短ければ、スッキリ起きられないのは当たり前ですし、疲労が溜まっている可能性があります。
・睡眠時間がいつも4時間未満なのに、疲労を感じない方は短時間睡眠者とも考えられますが、疲労がマスクされてしまっている可能性もあるので、油断は禁物です! 
*一部の病院では、唾液検査でストレスや疲労度を判定してくれるので興味のある人は専門医へ。

 

 

 

この記事を書いた人
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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
Written by

睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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