昼食後少し経った頃、眠気に襲われることはありませんか? この現象、実は体内時計のしくみから誰にでも起こりうる自然現象です。でも、この時間は仕事や勉強に集中したい時間でもあるので、眠気を何とかしたいと思っている方も多いはず。そこで今回は2回に渡り眠気を軽減する方法についてご紹介します!
強い眠気に襲われる人は、睡眠を見直しましょう!
眠気を覚ます方法をご紹介する前に、もし、毎日のように強い眠気に襲われるのであれば、睡眠を見直してみた方がいいでしょう。
日中の眠気は誰にでも起こりうる現象ですが、眠らないといられないような強い眠気は、1.睡眠がかなり不足している、2.睡眠リズムが乱れている、または、3.睡眠時無呼吸症候群*やナルコレプシー*といった病気である可能性も考えられます。
あたり前のことですが、眠気は、睡眠が不足したり、眠りの質が低下しているほど強くなります。また、眠気を感じている時は脳の機能も低下します。
そのため、うっかりミスが増えたり、意欲や集中力、作業効率も低下しやすくなるので、その状態で仕事や勉強をしても思うような成果が出ないことが考えられます。2時間睡眠が不足していてもほろ酔い状態と同じになると言われていて、小学生や高校生に行った調査でも、睡眠時間が短いほど、学業成績が低下することが報告されています。
眠気をなくし、午後バリバリ頑張りたい人は、眠気と戦うより、少しだけお昼寝をするのも得策。お昼寝の方法についてはまた改めてご紹介しますが、いつも眠い人はまず、夜間睡眠を見直し(とくに夜更かしを改める)、毎日規則正しい生活を心がける(とくに朝起きる時間を一定に。朝起きて太陽を浴びることで体内時計が調整されることは何度もお伝えしていますが、生活が不規則だと眠りの質が低下し、眠気が強くなります)ようにしましょう。
また、実際は睡眠不足なのに、眠気をあまり感じないという人も要注意。自律神経の交感神経が強く働きすぎてそういう状態になることがあります(脳が常に興奮しているため)。放置しておくと、睡眠不足症候群という状態になり、高血圧やうつ、体調不良の原因になることもあるので気をつけましょう。
*睡眠時無呼吸症候群
・・・睡眠中、気道が塞がり、一時的に無呼吸になる病気。体内が酸欠状態となるため、放っておくのは危険。大きないびきがサインです
*ナルコレプシー
・・・耐え難い眠気があり、重要な会議などで眠ってはいけない時間でも居眠りをしてしまったり、怒ったり笑ったりといった強い感情変化をきっかけに身体の力が抜けてしまうといった症状を特徴とする過眠症
次回は、眠気を軽減する具体的な方法をご紹介します!
参考文献/「睡眠とメンタルヘルス」上里一郎監修・白川修一郎編(ゆまに書房)
「快適睡眠のすすめ」堀忠雄著(岩波新書)